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第7話 助けてくれたお礼

 さっきのことで酷い攻撃を受け、更に部屋を追い出された俺は、現在仕方なく城の共用浴場に来て風呂に入っていた。



 「イタタ・・・ あの変な女騎士め・・・ 容赦無くバカスカに殴りやがって・・・」



 さっき食らった攻撃の傷に、せっかくの豪華な温泉のお湯も傷にしみてしまう。それを残念に思いながら、俺はため息をついていた。するとそこに、浴場の扉を開く音が聞こえてきた。



 ガララララ・・・



 『ん、誰か入ってきたのか? まぁ共用の浴場だしそれもそうか・・・』



 しかし、その入ってきた誰かを見なかった俺は、後ろを振り返って少しした瞬間に大きく驚くことになった。



 「お、お邪魔します・・・」

 「ナッ! なんでお前がここに!!?・・・」



 そこに入ってきたのはなんと、バスタオル姿になってスワームだったのだ。それに気付いた途端に俺の全身は一瞬にして固まってしまった。すると彼女はさっきの俺の質問の答えをしてきた。



 「部屋に行ったら、ここに行ったってハプルさんに聞いて・・・ そ、その・・・ 昼間の喫茶店の時も助けて貰っちゃったし、せめて、背中を洗い流すぐらいしておきたいなと・・・」



 彼女はやはり自分のやっていることが恥ずかしいのか、頬を赤らめて俺から目をそらしながらしゃべっている。かくいう俺も完全にタジタジだ。



 「い、いやいいよ! わざわざそんなことしなくても・・・」



 すると彼女は慌てている俺に上目遣いになってこう言ってきた。



 「・・・ ダメ、かな?」

 『クソ~!! その顔は反則だろ!!・・・』



 結局俺はそんな彼女の背徳の表情に流されてしまい、湯船から出て背中を洗って貰うことになった。そこからは彼女がただ無言で背中を洗ってくれていたが、触れられているだけでも既に心音がやばい・・・ 思わず唾を飲み込んでしまう。そこに後ろから彼女の声が聞こえてきた。



 『イグル君の背中、たくましくて大きいな・・・ やっぱり鍛えてるのかな?』



 そう考えてボ~っとしてしまった彼女は、つい手に持っていた石けんをツルッと滑らせ、俺から見ての右斜め前の方に落としてしまった。



 「あ、ごめん!!」



 そこからスワームは更にやらかしてしまった。その落とした石けんを拾おうとしたために風呂場の床で足を滑らせてしまい、結果洗っていた俺の背中にその体をダイブさせてしまったのだ!!



 「ナガッ!!!?・・・」

 「ハッ!!・・・」



 俺は初め突然背中に受けた柔らかい感触に完全に意識が行ってしまい、白目を向きながら一周回って絶句してしまった。対してスワームは顔の全面が赤くなり、両目を回して混乱していた。



 ようやく意識が戻ってきた俺は反射的に振り返ってしまう。するとそこにはあまりにも近い彼女の顔があった。



 「す、スワーム姫?・・・」

 「い・ ・ ・






  ・ ・ ・ 今のは忘れてーーーーーーーーーーーーー!!!!!」




 ボカンッ!!!


 「なんでこうなるーーーーーーーーーーー!!!!!」



 この夜、俺は結果的に二人の美少女にしばかれる羽目になって終わった。



サード「これを読んだのなら、さっさと『ブックマーク』と『評価』をしなさい! 可愛い子に投げ銭をあげるのよ!!」



イグル「投げ銭って・・・」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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