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第6話 今日あったばっかなのに・・・

 その後、俺は右の頬に大きなこぶを付けた姿で、部屋にあったテーブルの椅子に、何故かいた女騎士ことハプルと向かい合って座っていた。



 「で、なんでアンタがこの部屋にいるのよ。」

 「それはこっちの台詞だ。俺はお前が助けた王様の御厚意でここに泊まることになったんだよ。」

 「アタシだって、王様にせっかくならって・・・」

 「いや、ならなんで同室?」

 「知らないわよ! アタシだって案内されただけなんだから・・・」



 一通り怒ると、ハプルは今度は恥じらっている表情になってこんなことを聞いてきた。



 「てか、それ以前の問題でしょ!! アンタ、さっき・・・ やっぱり・・・ 見たの?」



 ハプルは段々と声の大きさを小さくしながらそう聞いてきた。俺はどう返答しようか迷う。本当のことを言ったらもちろんアウトだろうし、かといって誤魔化そうとすれば、前述と同じ末路に進むだろう・・・ だったら!!



 「ああいや、俺はただ風呂に入ろうとしただけだからな。それにばかり集中していたからお前の体など見てはいない。」



 実際八割ほどは本当のことだ。しかし聞く彼女は疑り深く、ジト目でこちらを見ながら再度聞いて来た。



 「本当に?」

 「ああ、本当だ。」

 「ホントの本当に!?」

 「ホントの本当だって!! 信用ねえなあ・・・ だ~か~ら!! 俺はお前のボインな裸なんて見ていないって言ってんだろ!!!




   ・ ・ ・ あっ!!」



 俺は直後にしまったと思った。しかし時は既に遅かった・・・



 

____________________


 応接間にて会話中のスワームと、その話し相手である王様。その王様から聞いたことに彼女は大きく驚いていた。



 「二人を同じ部屋に泊めたのですか!?」



 その驚きの声に王様は意味が分かって折らず、キョトンとしたままこう理由付けをした。



 「ああ、同じ冒険者パーティーなんだろ? ならば問題ないかと思ってね・・・」

 「いや、だからって・・・ そんなことなら私がイグルと・・・」



 スワームがボソッと呟いたことに王様は聞こえなかったらしくもう一度聞き返す。しかし彼女は恥ずかしがってさっき言ったことを誤魔化した。



 「ああ! いや、何でもありませよ! お父様!!・・・」

 「お、おうそうなのか?」


 王様は彼女の突然の大声に驚き、戸惑いながらも話を切り上げた。そして娘にもう一つの案件を話し出す。



 「まあ、それはそれとして・・・ スワーム、今回お前を呼び出したのは別なってだな。それは・・・」




 「アァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」



 そんな二人の会話は、突然どこからか聞こえて来た断末魔らしき叫び声によって無理矢理区切られた。



 「な、何!? ! もしかして・・・」

 「ああ! スワーム!!」



 娘が何かを焦って部屋を出て行ったことで、王様は目的の話をしそびれてしまった。それがこれからの俺達の関係を左右することだとは、スワームには知るよしもないことだった。



ルーズ「よろしければ、『ブックマーク』、『評価』をしていただけるとありがたいです。」


 シャキン!!・・・


イグル「言葉は丁寧でもオオカミの爪で地味に脅してやがる・・・」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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