第43話 深夜のお見舞い
国の城に戻った俺達はすぐに医者の元に連れて行かれ、全員、特にハプルに対してすぐに体を休ませた。すぐにハプルは眠りにつき、アルフがその側に椅子を持ってきて座り、目を閉じたそいつを心配そうに眺めている。
俺の方も虚勢は張ったもののここに帰ってすぐに連続で何人も刺客を倒した疲れが出てしまい、少し眠ることになった。
目が覚めると、辺りはすっかり暗くなり、街灯の明かりすら付いていない。もう深夜ってトコだろうか・・・
と、目が覚めてばかりの寝ぼけた俺だったが、窓を見ている頭の反対方向から突然小さめな声が聞こえてきた。
「イグル。」
「ッン!?・・・」
俺がビックリして振り返ると、そこにはスワームが心配そうにこちらを見ていた。
「スワーム・・・」
「よかった・・・ カーサから戦いがあったって聞いたから・・・」
「心配になって夜分に来たのか? 一国の王女が不用心なことをする。」
「ごめん。でもまさかツンツンしただけで起きちゃうなんて・・・」
どうやら俺の意識が戻ったのは、スワームが寝ていた俺の頬に自身の指をツンツンと何度か当てていたからだったらしい。
と、可愛い顔に見惚れていた俺だったが、すぐに我に返ってスワームに会ったら聞きたかったことを質問した。
「そうだった!」
「ちょっと、声が大きい。深夜なんだから静かに・・・」
「ああ、スマン・・・ その、例の調べていた件はどうだった?」
俺はこの依頼に引っかかったそのときから、スワームに調べ物をさせていた。それは、依頼をしに来たあの男の身元についてだ。そしてスワームからの返事は、俺の予想に合っていた。
「あの男、やっぱり名の知れた盗賊団の団員みたいだったみたいよ。今回はその中でも一級品だった『アルフ』を不注意で逃がしてしまったみたいでそれで・・・』
「表沙汰にしにくい人捜しだったから俺らに頼んだ・・・ か・・・」
俺は腕を組み、次に気になったことをスワームに聞いた。
「それで、結局アルフについては何か分かったのか?」
「アア~・・・ あの子については残念だけど、私にも調べが付かなかったわ。でも、オイオイ調べを付けていくつもり。」
「そうか、分かった。」
「じゃあ、時間も遅いし、私はそろそろ戻るね。」
スワームの言うことに俺は一つ疑問が浮かんできた。
「あれ? てか、なんでわざわざ深夜に侵入する形で入ってきたんだ? ここお前の城だろ? 別に昼に正面切っては行っても問題は・・・」
するとスワームが膨れた顔になった。
「そんなことしたら目立つじゃん!」
「え?」
「私は、幼なじみとしてきたの。分かってよ・・・」
気恥ずかしそうに顔を隠してそう言うと、スワームは部屋から出て行った。俺は無言のままいたが、自分の顔と体温が一気に上昇したことにはすぐ気付いたのだった。
花「『ブックマーク』、『評価』、ヨロシク・・・」
イグル「めっちゃ棒演技・・・」
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