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第34話 何か変

 俺達はその日の夜になるまで依頼人に頼まれていたアルフを探し続けた。しかし結果は予想通り、見事に空振りだった。



 俺達はとりあえず店に戻り、今後の捜索について話し合う。



 「ダメだ~・・・ どこにもいねえ・・・」


 「依頼人さんの言っていた当てのある場所のどこにもいなかったし・・・」


 「せめて何かヒントでもあればいいんだけど・・・」



 三人揃ってため息をついて頭を抱える。そこに更に俺達を焦らせる要因が店の扉をちょうつがいを破壊しそうな勢いで開いて入ってきた。例の依頼人だ。



 「皆さん!! アルフは見つかったんですか!!?」



 俺は冷や汗を長し、ジト目で目をそらしながら話を流そうとしたが、向こうの熱量からそれは出来なさそうだ。



 どうしたものかと二人にアイコンタクトを送ると、女二人は揃って俺に何かいってくれとでも言いたそうな目線を送り返してきた。



 仕方なく俺は微妙な作り笑いをして依頼人に目を合わせられずに話し出してしまう。



 「ええっと・・・ すみませんが、娘さんは、現状見つかってません。手がかりすらないような状態です・・・」



 この報告に、依頼人は当然ながらケチを付けてきた。



 「そんな!! こっちは一分でも早く娘を見つけて欲しいんです!!! 町にあった貼り紙を見て王家お墨付きと書いてあったから頼んだというのに、これではとんだ買い被りだ!!」



 依頼人からの余りの言いようにスワームが顔を下げ、ハプルはムカッときて椅子から立ち上がろうとしたため、俺がその前に肩に手を当てて牽制した。彼女も怒りを抑えて座り込む。



 しかし彼女は少しでも鬱憤を晴らしたいのか、ドストレートに依頼人に言葉を飛ばした。



 「随分と焦っていますねぇ・・・ なんでそんなに焦るんですか?」



 それを言われて依頼人の男はピクリと肩を不自然に動かしたように見えた。しかし次の瞬間には即興で考えたような言葉を並べて話し出してきた。



 「そ! そりゃあ!!・・・ 自分の娘がいなくなったら、誰だって心配するもんですよ!! いいから! アンタらは」あの子を探してくださいよ!! 報酬の方は約束しますから!!」



 近所迷惑になりそうな大声を張り上げ終えると、依頼人の男は急ぎ足で店から出て行った。一気に静かになった部屋の中で空気を変えたのは、ハプルの愚痴からだった。



 「何よあの男。図々しく言って・・・」


 「ま、俺らは雇われている立場だし、仕事が遅いとキレるのは当然だろ。だが・・・」



 俺は少し含みの有る言い方をしてから、スワームに向かって視線を送った。



 「ん? どうしたの?」


 「悪いスワーム。今回は一つ頼んでいいか?」


 「え?」



 俺はその場で静かにスワームに頼み事をした。


セカンド「『ブックマーク』と『評価』をよろしくお願いしますわ。私達の活躍も読んでくださいね。


      で、私の出番はいつですか? いつ出られるんですか?


フィフス「怖いよ、姉貴・・・」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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