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第29話 結婚式



 カーーーン!!・・・ カーーーン!!・・・



 広大な敷地に今日のためだけにわざわざ用意された結婚式場に、大きな鐘の音が鳴り響いた。いよいよ式の始まりのようだ。



 一国の王子の大イベントと言う事もあってか、次々と参列席に派手なドレスや礼服に身を包んだ男女が座っていく。おそらくこの国の貴族なのだろう。



 そして参列席の枠が丁度埋まったのをスタッフが確認すると、オーケストラにサインを送った。それを受けてオーケストラの指揮者は指揮棒を振り始め、それに合わせて他の面々も各々の学期の音を鳴らし始めた。



 するとその曲に乗ってウルゼ王子が見事なまでに似合わない新郎の正装で入場してきた。アイツが鐘の近くにまで移動し立ち止まると、オーケストラの奏でる曲が変わった。



 上っ面だけ華やかに飾られたその会場に、これもまた似合わない美しい曲がそよ風のように吹き回っていた。そしてそれがバージンロードの先にある大きな扉にまでたどり着くと、それに押されるように扉が「ギギィッ!!・・・」と音を響かせながらゆっくりと開き出した。



 そして扉が開きながら会場に光が差し込んでくる。それを一部遮っていた物体。そこには人形のように美しくウエディングドレスを着込んだスワーム、その隣に同じくそれを着こなしたハプルが現れた。



 「・・・」


 「・・・」



 二人は曲にタイミングを合わせてバージンロードを進んでいく。一行がそこに注目していた。故に気付いていなかった。



 俺はこの時点では既に式場のスタッフの服をかっぱらって潜んでいる。しかしウルゼ王子の近くまで移動するのはそれでも難しい。



 そこで俺はこの盛大な状況下、周囲の目は王子から離れ、オーケストラの曲によって音も響かないこの瞬間に目を付けた。



 俺はこの間に会場の隅や裏手から着々と距離を詰めていく。途中何人かの見張りに怪しまれはしたが、大きい音が響いている今の間にその処理も出来た。



 結果上手くいき、俺はウルゼ王子と隙を突いて走れば十分間に合う距離にまで近付くことが出来た。後は実行あるのみだ!!



 「よし、ここまでは前世に書いていた物語通りだ。これなら・・・」



 俺は息を飲み、二人の花嫁がバージンロードを歩き終わった瞬間、瞬く間に走り出した。これはウルゼ王子の暗殺より、スワームやハプルの救出を優先したためだ。



 あいにく俺は二人の控え場所については小説ないに記載しておらず、どこにいるのか分からなかった。そこでこの二人揃って目の前に現れるこの瞬間にかけたのだ。



 『届けぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』



 走っている刹那、俺は必死にそう思った。だが自体はまた、俺の想定していなかった方向へと進む。



 「ニッ・・・」



 ハプルはそこでニッと笑い、突然ドレスのスカートに手を触れた。するとそこから俺も知らない謎のアイテムが現われ、彼女はそれを空高く投げた。



 「一泡吹かせてやるわ。」



 そしてそれは空中ではじけ、中から大量の紙が振り出した。


鈴音「気に入ってくれたら、『ブックマーク』と『評価』をしてくれたら嬉しいぞ!!」


ルーズ「お嬢様のありがたい言葉、全て聞き入れなさい。」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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