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第19話 俺の大切な・・・

 俺はそこから城へ入るために人気(ひとけ)の少ない窓を見つけて入り込み、ウルゼ王子の寝室にへと向かって行った。



 『よし、後はここの角を右に曲がって突っ切る! 派手な入り口ってライトノベルには書いてたからすぐ分かるはずだ。』


 本来、俺の書いたストーリーでは主人公『イグル』が『スワーム』を救うために大暴れをするのは翌朝のことになっている。しかしそこまでの夜の間に何が起こっていたのかは書いていない。



 つまり、今俺がこうしている間にも彼女は変態王子に襲われている可能性が十分にあるのだ。そこで俺は彼女のために物語の流れに反してウルゼ王子を倒そうと動いていたのだ。



 『待っていろスワーム! 必ず俺が君を救ってみせる。彼女の・・・ 『織姫』の写しとして作り出した君を・・・』



 そして俺は廊下を走っていく内にひときわ派手に光っている大きな扉を見つけた。ここがゴールだと思った俺はその真正面に走っている勢いのままに扉を蹴り飛ばす形で突っ込んでいく。



 「たーーーのもーーーーーーーーー!!!」



 部屋の扉を破壊し、すぐに俺は前を見る。しかし、そこにはウルゼ王子はおろか、スワームやハプルもいない。それどころか・・・



 「ナッ!!? これは・・・」



 ガチャ!! ガチャ!! ガチャ!! ガチャ!! ガチャ!! ガチャ!!



 俺が部屋の中に入って見たのは、こちらに向かって武器を構えて今にも襲いかかってきそうな態勢をした兵士たちだったのだ。



 「予想通りに現れたな。」

 「おいおい、冗談きついぞこれ・・・」

 「生憎王子なら、今日は別室でお楽しみだ。残念だったな。」



 この話を聞く感じ、どうやら俺は完全に敵の仕掛けた罠に綺麗に引っかかってしまったらしい。どうにも調子が狂う。俺は焦って物語の流れを変えてしまったのか?



 しかしこうなってしまった以上もう後には引けない。どちらにしろコイツらは俺のことを消す気だろう。前方の連中からとことん殺気が伝わってくる。


 「お前だな? 送った刺客を返り討ちにしたというのは。」


 「これだけいればもう戦力に不足はない。軽く始末してくれる!!」



 次々と台詞を言ってくる暗殺者(アサシン)に俺は耳が痛くなる。



 『おいおい、俺は聖徳太子じゃねえんだぞ・・・ 複数人の同時の会話なんて聞き分けられるか!!』



 そう突っ込んでいる余裕も、もうすぐ無くなるようである。その予想通り、いっきに暗殺者(アサシン)からの攻撃が始まってきた。



 「かかれぇーーーーーーーー!!!!」


 「クッ!!・・・」



 流石の俺もこれを捌ききれる自信はとても無く、らしくなく『死』を予感した。



 『織姫・・・ 俺は・・・』



 そのとき俺は、ふと前世の記憶を思い起こしていた。


グレ男「ダァーーーーー!!」


イグル「よろしければ『ブックマーク』と『評価』をよろしくって言ってると思うぞ。


    ・・・二回目。」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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