第18話 暗殺者から逃げろ!!
そこから俺は、ウィントライ国の暗殺者達に追われる自体になった。そんなことが起こっているとはつゆ知らず、ハプルとスワームは今だウルゼ王子の接待をさせられていた。しかし騒がしくなってきた城内の異変に、流石の彼女達も違和感を感じる。
「騒がしいわ・・・」
「何かあったのかな?」
それに意識が向くと、苛ついたウルゼ王子が彼女達の肩を持って自分のみに引き寄せた。
「「ウワァ!!」」
「よそ見はいけないな~僕のお嫁さん達。君達は明日からもっと過激なことを毎日やって貰うんだから・・・」
ウルゼ王子の顔がまた悪く笑い、ハプルはその顔を見て憎悪を感じた。すると部屋のドアからノック音が鳴り響き、城の使用人が「失礼します。」と断りを入れて入ってきた。そして二人を離してウルゼ王子の耳元で小さい声で囁いていた。
「何!?」
「どういたしましょうか?」
「さっさと見つけて来い! いいな!」
「ハイ!」
使用人は少し苛立ったようなウルゼ王子の声にビクッと焦って早足で部屋を出て行きました。スワームはそれを見て彼に聞こうとする。
「あの・・・」
「君には関係の無いことだ! 君は明日以降の結婚生活のことを考えておけばいい!!」
圧力に押されてスワームは黙り込んでしまい、ここで話に入ったところで抑え込まれると思ったハプルは、敢えてその場は黙っておいた。
『一体何が起こってるの?』
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そして俺、とりあえずさっきのことから、というか、前世の時からこうなることは知っていたが、どうにも実際に体験してみるとけっこう緊張して、心音もドクドクと大きく響いて聞こえて来た。だが、そのとき俺に更に心臓に悪いことが起こる。
ザザッ!!・・・
「見つけたぞ!!」
別の茂みに隠れていたところを刺客の一人に見つかってしまい、そこから次々と残りの暗殺者が集まって、俺が瞬きする間に囲まれてしまっていた。
「チッ・・・ 思っていたより早かったな・・・」
暗殺者達はそれぞれの武器を構えてこちらを睨んでくる。一方の俺は武器も鎧も取り上げられて丸腰だ。流石にこれはキツいかも・・・
「かかれぇ!!」
リーダー格の男にそう檄を飛ばされ、暗殺者達は一斉に俺に向かって飛びかかってきた。
「クッ!!・・・」
俺はそれを一人で迎え撃った。
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そこから、ウルゼ王子に俺の逃亡を報告に行っていて出遅れた一人の使用人が、さっきの茂みの奥に合流してきた。そしてそいつが見たのは・・・
「フゥ~・・・」
「ナッ!!・・・ そんな・・・」
俺の手によって、残りの暗殺者達は全員返り討ちに遭って延びている姿だった。
「嘘だ!! こんな・・・」
「・・・ コイツで最後か。」
そして俺はその使用人も気絶させ、暗殺者達をかいくぐってウルゼ王子の元に向かった。
「早く行かねえと!! 二人が心配だ!!」
ユニー「・ ・ ・」
イグル「喋れてねえけど、多分『ブックマーク』と『評価』よろしくって言っていると思うぞ・・・」
『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!