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第17話 変えられない運命

 刺客を倒して部屋を飛び出した俺は、急いで他の護衛人達が泊まっている部屋へと急いだ。しかし俺はライトノベル内ではバラバラの部屋に泊められた事までしか書いておらず、その兵士達がそれぞれどこの部屋にいるのかは分からなかったのだ。



 正直ハプルがウルゼ王子に見初められた時点で、この一章じたいが歪んでしまった物だと思い込み、暗殺対策も、あくまで念のためしていた。このタイミングにストーリーの流れが修正されるのは予想外だったのだ。



 「クッソ!!・・・ どこに行ったんだ!!?」



 当てもなく城の中を走り回っていた俺は、ふと足下を見たときに、床に血が流れているのが見えた。まさかと思った俺はその部屋の扉を開けようとドアノブを回そうとしたが、鍵がかかっているようで微動だにしない。



 「ええい邪魔くさい!!」



 焦っていた俺は怒りのままに前世の世界で言うところの『ヤ○ザキック』をそのドアにぶつけて壊し、無理矢理その部屋の中に入った。



 そうして俺の目の前に広がった光景は、抵抗する間もなく無残にナイフで胸を刺され、絶命していた兵士の姿だった。



 「クッ!!・・・」



 この世界で冒険者をしているからには何度か見て来たが、それでも俺にとってこんな無残な死に様は見たいものではなかった。



____________________



 俺はそれからも城のそこら一帯の敷地内にある部屋を手当たり次第に調べた。しかしいざ見つかってみると、そこにいた兵士は、最初に見つけた人と同じように暗殺されていた。



 俺は自分の慢心を悔やんだが、事態を連中に知られないためには、遺体をこのままにして一度城を逃げ出すほかになかった。



 城の周りにある庭の茂みの中に身を隠した俺は、そこからコッソリ城の中を見る。すると、丁度目の前の窓の向こうに数人、人がやって来た。さっき俺達を案内した使用人達が、全員目立たないような服装をしている。



 何やら話しているようだったが、窓に阻まれて俺には聞こえない。だが俺はこの物語の作者だ。ここで会話していた内容はバッチリ頭に入っている!!



 「おい、一人ここに来ていないぞ!!」

 「どういうことだ? なさかしくじった?」

 「そんなバカな! ゴブリンを返り討ちにした話を聞いて、国随一の暗殺者(アサシン)を送りつけたんだぞ!!?」



 するとそこにかなり焦った様子の使用人がそこに走ってきた。



 「大変だぁーーーーーーーーー!!!」

 「どうした?」

 「あの冒険者に向かわせた刺客、返り討ちに遭って倒れてました! そこにいた奴はどこかに行っません!!」



 そろそろここから離れないとマズいかと、俺はそこから出ようとすると、近くの雑草に手が引っかかって音が鳴ってしまい、それに窓の向こうの人が勘付いた。



 「シマッ!!・・・」

 『クッソ、耳良すぎだろ!!』



 俺はすぐにそいつらから逃げ出した。


美照「え!? もう私? その・・・ 『ブックマーク』と『評価』してよね・・・ まだ本格登場すらしてないんだけど・・・」


イグル「メタいこと言うな・・・」




『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!

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