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四、早くも旅の終わり?男悶える

 つまらないことではないよね。

 

 早くも2週間が経ち二度目のデートの日を迎えた。

 大助は芽衣ちゃんに対する傾向と対策を考えなければと思っていたが、光陰矢の如し。

 億劫だなあと思っていたら、その日になってしまった。

 それに、今日は自分が準社員であることを言わなといけないと、固く心に決めていたので、これが気持ちを鈍らせる要因となっていた。

 付き合っていく上で、後で何で言わないの?とならない為にも、ここで言うべきだと。


 さて、ジョイフルの駐車場へ芽衣ちゃんを迎えに行く。

 2人は互いにぎこちない挨拶を交わす。


 まずは、熊本にある通潤橋へ。

のどかな場所にある大きな橋で、季節や時間帯により橋の真ん中から放水される。

 その姿は壮観の一言だ。

 スマホやカメラで写真を撮りつつ、橋の上から放水の姿を見たり、ぶらり周辺を歩く。

 時々、会話は弾むもの微妙な距離感で歩くふたり。


 宮崎県へ入り、高千穂峡を目指す。

 狭いうねった道を進む。

 道中で流れる曲は東方神起と10PM(11PMじゃないよ)。

 この辺りで言わなきゃという思いが強くなる大助の表情は曇りがちだった。

 

 高千穂峡でボートに乗る。

 救命胴衣をつけてオールで漕ぐ。

 不器用な大助は、うまく操船出来ず、焦りまくり、意図せず切り立った渓谷の壁に接近してしまう、そこは水が上から垂れ流れており、芽衣ちゃんに少しかかってしまう。


「ちょっ、もう、貸して」

「う、うん」


 いいとこ見せようとして、ボートに乗ろうとすすめた大助だが、運動神経、センスのなさを露呈する格好となった。

 へこむ大助。

 憤る芽衣ちゃん。

 当然、気まずくなる。

 

今なら、竿さえあれば余裕のよっちゃんなんだけど・・・それ以前の話。

 

 昼は何を食べたか思い出せないので、それから高千穂鉄道へ。

 廃線になった線路をトロッコ列車が走る。

 吹き抜けの汽車が走る爽快なスピードと絶景に芽衣ちゃんは目を輝かせ、スマホで動画を撮っていた。

 一方、大助の気持ちは持ち直しつつも、早く言わないといけないと焦る気持ちでいっぱいだった。


 夕食も地の物を食べる(これも覚えていない)。

 結局、大助は言えずに車は帰り道を走っていた。

 もう、あと10分で芽衣ちゃんを送る。

 それでもちゃっかり、大助は次のデートの約束を取りつけていた。

 これは保険なのかそれとも・・・もう彼の思考は回らない・・・とにかく言わなきゃと思い口を開く。

 今日で終わりかもという覚悟もする。


「吉田さん」


「はい」


「多分、言ってなかったと思うけど、俺・・・準社員なんです」


「・・・そう」


「また会ってくれます」


「・・・はい」


 大助は芽衣ちゃんの顔がちょぴり翳ったのに心が痛んだ。


「ありがとうございます。では、また」


「はい」


 2人は駐車場で手を振って別れた。

 大助は晴れない気持ちで、車を走らせた。

 溜息をつく。

 帰りの途中、彼はパチンコ屋に寄って、心を紛らわせた。



 後ろめたさを感じる大助、2人のギクシャクした関係は縮まることはなかった。

互いの心の探り合いを続ける内に次第に疲弊していくふたり。

どうなる?どうする?わたしたちふたりどうするの?わたしたちふたりどうなるの?(笑)

次回「デート、ダイジェスト。疲弊する2人」をお楽しみにっ!

 ・・・すんげータイトルだな(笑)。




 言うも言わぬもですよ。

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