表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
80/185

ウィルス退治

暗転から元に戻った画面を見ると目の前に洋ナシの形をした空間が現れた。

「ペア社の電脳ってところね。外のネットワークに繋がってるのはあそこかしら」

ドーターを操作して丸い円に入ると目の前に光の道が現れた。

「よくすぐ出口がわかりますね」

覗き込んできた光が感心したような声をあげた。

「ゲーム通りだからね。ヘイ、マザー。画面投影」

あたしがMePhoneに指示を出すと前の壁に画面が映し出された。


「とりあえずウィルスを探しましょうか。えっと、メニューは…」

あたしはメニューと書かれた所をタップした。

「とりあえずレーダーを使ってみるわね」

レーダーをタップすると現在地と赤いドクロが表示された。

「あのドクロがウィルスっちゅーわけやな。案外簡単に見つかったなあ」

チカゲは画面を見ながら言った。

「問題は倒せるかどうかよ。…ここね」

ドーターがドクロが示す場所にある上の円に乗ると画面は暗転した。


画面が戻るとあちこちにヘルメットを被った丸い機械がいた。

「まさに最初のザコウィルスね。…どうやって戦えばいいのかしら」

あたしが呟くとMePhoneが光り出した。

『ウィルス発見。ドーター、戦闘モードに移行します』

いつか見た魔導機より流暢な電子音声が流れた後、MePhoneがボタンがついた装置に変換した。

「いかにもそれっぽいわね。…チップも選べるようになってるのか」

あたしはまず基本装備のバスターでメットウィルスを狙った。

『ビギッ?!』

バスターが当たったウィルスは粒子になってどこかに飛んで行った。

「データを集めてるのかしら。何らかの実験ってこと?」

「その可能性はありますね。品評会で何か仕掛けるつもりでしょうか」 

ジョーブはそう言って顔をしかめた。


「とりあえずよけいな情報は与えない方がいいわね」

あたしはザコウィルスはバスターだけ使うという縛りプレイをしながら奥に進んでいった。HPとかないから比較的楽に倒せるわね。

「あ、バスター使う度に強くなるのね。強化アイテム手に入れる必要がないのは楽だわ」

「あー…。沙夜ちゃん面倒とか言ってましたね」

光は思い出すように言った。

「光はやってなかったわね。主人公の名字光なのに」

「それ関係あります?!」

そんなやり取りをしている間にあたしは順調にウィルスバスティングをしていった。

「楽に倒すなあ。…でもそれやとあまりデータ取れんとちゃうん?」

チカゲが最もなことを言った。

「ならシミュレーターでも用意してくれる?戦闘データ取りつつ品評会当日まで力制限しとけば量産型のネットガードでもある程度対処出来るでしょ」

あたしはチカゲに返答した。

「そうですね。バカ正直に敵にデータを与えることはないでしょう」

ジョーブはあたしの言葉にうなずいた。


そのままウィルスを倒しながら進むと黒い犬型のウィルスがいた。

「こいつが親玉ってわけね」

あたしはひとまずバスターで攻撃してみた。

『ピピッ。損傷軽微』

犬は普通に受け止めた。

「ならチャージショットで」

あたしはバスターを溜め撃ちしてロボットの胴体に撃ち込んだ。

『ピピッ。中ダメージ』

犬は気にした様子を見せなかった。そこから爪を振るって来た。

「シールド」

あたしはコマンドでシールドを出した。ここは続編ぽいわね。

「ソードスロットイン」

あたしは光に習って首に切りつけた。

『ピピッ。大ダメージ。反撃ニ移リマス』

犬はそう言って口にエネルギーを溜めた。

「キャノンスロットイン」

あたしはキャノンチップを使って口の中を狙った。

『ピピッ…。エネルギー暴走。爆発シマス』

犬は光を放って爆発した。


「終わりか。案外楽だったわね」

あたしは他に異常がないか確認してからドーターをMePhoneに戻した。

「本当にほとんどチップ使わずにすみましたね。お見事です」

ジョーブはそう言って拍手した。

「品評会はこうもいかないでしょうけどね。…電脳世界はあたしがなんとかするしかないのかしら」

あたしは思わず呟いた。

「すみません。わたしゲームはそこまで得意じゃないです」 

光は申し訳なさそうな顔をした。

「操作法がわかってないだけとは思うけどね。もう時間ないし現実のトラブルに対処することに集中してくれればいいわ」


「はい。…機械って血が流れてるんでしょうか?」 

光は不安そうに紅雪を見た。

「機械は核の魔石の魔力を魔導油に変換して動いています。液体ですから飲めるんじゃないでしょうか」

そういえば機械のオイルで強くなる吸血鬼もいたわね。血扱いなら行けるかもしれないわ。

「あはは…。普通に斬れるように頑張ります」

光は自信なさそうに微笑んだ。

完全に違うゲームになってしまいました。次は一気に品評会に時間進めてもいいかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ