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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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ウィルスの猛威

「また魔導機の暴走か…。最近多いですね」

報告書を見たジョーブは顔をしかめた。

「ペアの魔導機では特にないようやな。損害出んのはええけど変に疑われへんか心配や」

チカゲも真剣な口調で返した。

「せや。疑い晴らすためにウィルス対策ソフト作って売りさばこか」

チカゲはそう言って手をポンと叩いた。

「ウィルス対策ソフトを売るのはいいですが…。それはそれでマッチポンプとか言われそうですね」

ジョーブはそう言って苦笑した。

「やろうなあ。儲かるけど信頼は回復せえへんか」

チカゲはそう言って溜息を吐いた。


「それにしてもなぜペア社の魔導機にはウィルスが侵入しないんでしょう?」

光はそう言って首を傾げた。

「他の企業の魔導機は機械の魔物の魔導回路を修理して使っていますからね。我が社の魔導回路に比べて侵入しやすいのでしょう」

ジョーブは興味深い考察をした。

「つまり犯人は魔王軍ってことですか?」

光はいつも通り素直に受け取った。

「残念ながらそうとも言い切れません。同じような魔導回路を使っている企業ならコンピューターウィルスを侵入させることくらい出来ますからね」

ジョーブは額を押さえながら光に返した。


「それにしても魔導回路って侵入に関係あるのね。あたしたちの世界だとコンピューターウィルスはプログラムを攻撃する物。コンピューターの回路がどうなってるか意識するハッカーなんてマンガでも見たことないわ」

もしかしたら多少は関係あるかもしれないけど重要なのはセキュリティでしょうね。隠してあるデータがあるにしても隠しファイルとかでしょうし。

「そうなんですか。この世界ではウィルスはコンピューター内部に入り込み破壊する生物です。プログラムではなく直接機械を攻撃するのが特徴ですね」

ジョーブは淡々と説明した。

「それじゃあウィルス対策ソフトもセキュリティ強化のプログラムじゃないってわけ?」

「簡単に説明するとウィルスを撃退する生物を作り出す物ですね。ネットワークに侵入してきた敵を撃退するという点では同じでしょうか」

どこかのゲームで見たような話ね。本当にどんな世界観かわからなくなるわ。


「ウィルス対策ソフトに入っている生物はネットガードといい、学習能力があります。そしてウィルスの情報や、対処法を共有出来ます」

プログラム自体に学習能力があるのね。ネットワークが舞台のゲームで見たことあるわ。

「そのためデータを最初にとっておいた方が強力なウィルス対策ソフトを作れます。…『魔眼』様はゲームが得意でしたよね?」

ジョーブはいきなりあたしに話を振ってきた。

「あたしにデータを取れっていうの?…もしかしてMePhoneにそういうアプリあるの?」

「はい。このドーターというアプリには遠隔操作出来るネットガードが入っています。このドーターでウィルスと戦いを繰り返すことでウィルス対策ソフトも強化されるというわけです」

探してみるとドーターというアプリを見つけた。最初から入ってるアプリって使うことないと気付かないことも多いわよね。

「起動したらネットワークに繋がっている機器に向けて発信をプッシュすればネットワークにドーターを送り込めます」

ジョーブにそう言われたのであたしはMePhoneをジョーブのパソコンに向けた。


「プラグイン。ドーター.exe、トランスミッション」

「完全にどこかで聞いたセリフですね…」

光の呆れた声と共にMePhoneの画面が暗転した。

完全にネタに走り過ぎました。次はウィルス戦です。

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