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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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事情聴取

「魔導機が所有者の命令を聞かなかった?確かなのか?」

衛兵はおれたちに質問してきた。

「少なくとも停止命令は完全に無視していたな。その上リモコンでの強制終了も受け付けなかったようだしな。所有者の手を離れて暴走していたのは確かだろう」

今いるメンツでは一番機械に詳しいおれが衛兵に説明した。


「貴殿は異国人だろう。なぜ魔導機の知識があるのだ?」

衛兵は最もなことを尋ねてきた。

「少し機械の開発に関わっているからな。多少の知識はある」

おれはペア社で配布された名刺を出した。

「…『構陣師』様?!勇者パーティーとは知らずに失礼しました!」

衛兵はおれたちに頭を下げた。

「気にすることはない。君たちは職務に忠実だっただけだ」

「そうであります。事情聴取は大切ですからな」

おれが励ますとエリザもすかさずフォローした。


「引くのは少々早いぞ。ペア社の関係者なら我がワッキン社の魔導機にコンピューターウィルスを仕込むことも十分考えられるじゃろう」

隣の部屋から出てきた白衣の老人がそんなことを言った。ワッキンの魔導機が引き起こした事件だから専門家が呼ばれたということだろうか。

「コンピューターウィルス?」

「簡単にいうとコンピューターに誤作動を起こさせるものだ」

おれは質問してきたチェリルに返した。

「わたくしたちは遠くから騒ぎを聞き付けて転移しましたわ。そんな物仕込むのは不可能ですわ」

チェリルはワッキンの老人に反論した。


「お主らがそうでもペアの連中はどうかのう。ネットワーク経由でハッキングしてウィルスを送り込むことくらい出来るはずじゃ」

ワッキンの老人は更に追及してきた。

「そんなことを言ったら他にもいくらでも容疑者はいるはずだ。疑うなら証拠が出てからにしてくれ」

おれはワッキンの老人に返答した。

「そ、そこは我々が捜査して必ず解明してみせる。ご協力ありがとうございました!」

おれたちは許可をもらったのでホテルに帰ることにした。


ーー


「私がマシニクル城で外交について話していた間にそんなことが…。大変だったのだな」

ロベリアは神妙な顔でおれを労った。

「コンピューターウィルス…。魔王軍の侵略なんでしょうか?」

ヒカリは最もな疑問を投げかけてきた。

「その可能性もあるが他社からの妨害も考えられるな。ワッキンは大企業だから品評会のタイミングで評判を下げたい企業があってもおかしくはない」

「ライバルを蹴落としたいわけか。どこの世界にも実力で敵わないから汚い手で来るやつはいるものだしね」

サヤはそう言って溜息を吐いた。


「何にしてもまずは情報収集からか。転がり宙を舞え。サモン。ボール」

おれは大量のボールを召喚した。

「これが機械の魔物ですか。魔導機と見分けつきませんね」

ヒカリは転がるボールを見ながら言った。

「元々魔導機は機械を元にしてるからな。基本のパーツは流用してるわけだから似てるのも当然だろう」

中でもボールは割とそのまま改造して売っている企業もあるからわからん。おれのボールみたいに偽装用にロゴが入ってるやつも多いしな。

「言っておくけど覗きには使うんじゃないわよ」

サヤは冷たい目でおれを見た。

「偵察に特化した魔物を出す度に念押ししないでくれ…」

おれは少し気分を沈ませながらボールを帝都に放った。

どうも繋ぎは雑になりますね。次の展開は未定です。

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