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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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魔導機の暴走

おれたちが市場でお土産を買った帰り道、どこからか爆発音が聞こえた。

「今のは花火?…いえ、いくら品評会が近いからといって真っ昼間から打ち上げるわけないですわね」

チェリルは音がした方に視線を向けると、上空に光線が伸びていくのが見えた。

「ビーム兵器?!魔王軍の機械が侵攻して来たでありますか?!」

…何にせよ非常事態なのは確かだな。止めた方がよさそうだ。

「すぐに転移する。2人ともしっかりつかまっていろよ」

鷹の眼で光線が放たれた方向を見ると人だかりが見えた。まずは市民の安全を守ることを優先すべきだろう。

「ポータル」

おれたちは騒ぎの中心へと転移した。


転移すると煙を上げながら暴れている魔導機がいた。目からビームを撒き散らしている。

「おい!止まれ!所有者の命令が聞けないのか!」

所有者だろう男が暴走している魔導機に怒鳴った。

「ピピ…ガガ…排除…排除…排除」

魔導機は所有者の言葉を完全に無視してビームを放った。どう考えても正常じゃないな。

「くっ。なら強制停止するしかないか」

所有者は遠隔操作用のリモコンの停止ボタンを押した。

「ピーガガガ…排除…」

それでも魔導機は止まらない。信号を拒否してるようだ。

「な、何で止まらないんだ!壊れたのか?!」

所有者は見ればわかることを言いながらリモコンのボタンを連打した。


「黙レ…クソマスター…」

魔導機は暴言を吐いて単眼を所有者に向けた。その眼にだんだん光が収束していく。

「アルティメット・シールド」

おれは放たれたビームをすかさずシールドを出して防いだ。念のため最上級にしておいたから余裕で受け止められた。

「エリザ。ひとまず眼を潰せ」

「了解であります。クリムゾン・ショット!」

エリザは剣の先端から赤い弾を撃った。

「ピピ…シールド起動…」

魔導機はシールドを展開した。これは魔法じゃないから干渉出来ない。

「硬い?!魔導機のシールドはこんなに硬いでありますか!」

エリザは驚きの声を上げた。

「いや、無理にスペック以上の力を引き出されてるようだな。眼の辺りにヒビが入っているようだしな」

エリザに返していると魔導機は右腕から爆弾を発射してきた。

「止めてくれ、チェリル。近付けると危険だ」

「わかりましたわ。ソーン・ネット」

チェリルは爆弾を網状にしたイバラで魔導気に向けて弾いた。

「ピピ…バリア展開…」

魔導機はバリアで爆風から身を守った。


「ああっ!家の壁が崩れたぞ!」

周りの野次馬が叫んだので上を見ると家の外壁が崩れていた。

「だらっしゃああ!」

すかさずエリザがハンマーに換装し、外壁を砕いた。

「ソーン・ウイップ」

チェリルはイバラのムチを数本出して外壁を受け止めた。

「だらああ!」

エリザは着地してすぐハンマーで殴りかかった。

「ピピ…回避シマス…」

魔導機はバリアを張ったまま高速移動した。

「くっ。さすがに重くてスピード出ないでありますな」

エリザはハンマーを剣に換装した。

「ピピ…敵…排除…」

魔導機はビームをチャージしている。撃つ瞬間バリアを解除して撃つつもりだろう。

「させないであります!」

エリザはナイフを空間魔法から出して投げた。

「ピピ…効キマセン」

魔導機が言う通りビームはナイフを弾いた。

「くっ。サヤ様かロベリア姫がいればバリアを貫けるのに…。撃たれるのを防ぐしかないんですの?」

チェリルは歯噛みした。


「上級魔法は周りを巻き込む可能性があるから使いにくい。何か威力が高くて被害を抑える方法は…」

考えていると地面に落ちた外壁の欠片が見えた。

「…試してみるか」

おれは欠片を上に軽く投げ、電磁力魔法を掌で何度も発動して電磁力を溜めた。

「レールガン」

そして落ちて来たのを見計らって掌で欠片を打ち出すと、凄まじい速度でバリアを貫き眼を破壊した。

「ピピ…エラー…エラー…」

魔導機は機能を停止して動かなくなった。


「ふう。どうにか止められたな」

安心して一息つくと、衛兵がやって来た。

「全員動くな!今から事情聴取する」

やれやれ。これは帰るのが遅くなりそうだな。

レールガンの描写があまり自信ないです。次は事情聴取になるはずです。

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