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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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報告

「何?対勇者と接触しただと?」

チカゲのホテルでディナーをとった後、カネダを除いた勇者パーティーはおれの部屋に集まっていた。ヒカリとサヤに話したいことがあると言われたからだ。

「ええ。間違いなく夢でよく見たメガネだったわ」

サヤは自信を持って答えた。

「それで、倒したのでありますか?」

エリザは真剣な顔で物騒なことを言った。

「まさか。広場を戦場にしたくなかったし、あたしが魔王側の対勇者を把握していることを向こうが知ってるかどうかもわからない状態なのよ?わざわざ藪をつついて蛇出すわけにもいかないでしょう」

サヤは冷静に返した。

「全く…。本当にエリザは脳筋だな」

「血の気が多くて困りますわね」

ロベリアとチェリルは呆れた目でエリザを見た。


「確かにその場で手を出すのは悪手だったかもしれませぬな。でもそのまま野放しにしてよいのでありますか?」

少し落ち着いたエリザは最もらしいことを言った。

「一応監視はしてるけど…。正直MePhone欲しいなら勝手にしろとしか言えないのよね」

サヤはものすごく投げやりに言った。

「…沙夜ちゃんもしかして金田さんのことどうでもいいと思ってません?」

ヒカリはジト目でサヤを見ながら聞いた。

「もちろんそれもあるわ。でもそれ以前にMePhoneが広がったら金田の悪評広まるのを止める術なんてないと思うのよね。だって確実にあいつ人前でやらかすじゃない」

サヤは正論をぶちこんで来た。


「…カネダに関する情報だけ削除する仕様にすればいいんじゃないか?」

口にしておいて何だが根本的な解決にはなってないな。カネダに対する信頼も信用も0だから仕方ないが。

「そんなことしてもネットは監視しきれないわ。金田って単語を禁止しても別の隠語で金田を罵倒するだけでしょうしね。あたしたちに出来るのは金田がエゴサしたり自分で発信したりするのを防ぐことだけだわ」

サヤは冷たい口調で言った。

「ネットには怖い部分もありますからね。…デマなしで悪い情報が流れそうなのは自業自得かもしれませんけど」

ヒカリもしれっと辛辣なことを言った。ヒカリもカネダをあまり信用してないようだ。


「とりあえず撮った写真だけは警備兵に回しておくようにチカゲに頼みましょうか。金田が知り合いに似てたとか言っておけば問題ないわ」

サヤはそう言って3人で写っている写真を何枚か見せてきた。

「このメガネの女が対勇者か…。何か聞き出せたか?」

ロベリアはサヤとヒカリに尋ねた。

「いえ。転生者を自称してたのであえて突っ込むことはしなかったです。名前はマヨ・シルバーキャッスルと名乗ってましたけどおそらく偽名ですね。直訳すると銀城マヨでしょうか?」

「マヨも本名かはわからないけどね。後射的がうまかったわ。腰のホルスターに銃があったから銃が得意なのは間違いないでしょうね」

ヒカリとサヤがそれぞれ得た情報を話した。

「銃でありますか…。空間魔法のことも考えると長距離からの狙撃も考えないといけませんな。この国の銃も買っているとなると厄介であります。かなり性能がいいですから」

エリザはそう言って空間魔法から大量の銃を出した。…時間があれば術式を付与しておくか。


「まあ今の所本人が動くことはないだろうから泳がせましょう。行動はある程度把握出来るから問題ないわ」

サヤはそう言って画面に映る対勇者の映像を見せてきた。

「…そうだな。機械対策に集中しよう」

おれは魔王側の対勇者を少し哀れみながら、対勇者の話を終わらせた。

本来なら金田に知り合いかくらい確認させるべきなんでしょうね。ハブられるのはそれだけ金田に人望がないということなんでしょう。

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