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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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空港

「着いたぞ。マシニクルにはこれで行くんだ」

イドルさんの転移で着いて見た物に私は思わず言葉を失ってしまいました。

「プロペラ機って…。一気にファンタジー感が薄れて来たわね。ジェット機じゃないだけマシだけど」

沙夜ちゃんは一瞬早く驚きから回復して目の前の飛行機に対して感想を言いました。

「異世界ではもっと技術が進歩しているのか?」

イドルさんは沙夜ちゃんに聞きました。

「大体あんたが決闘で飛んだのと同じ原理で飛ぶわ。一応あたしたちの世界でもプロペラ機は現役だけど一般人が乗るのはジェット機ね」

沙夜ちゃんはイドルさんに答えました。

「火を噴出して飛んでいるのか。速そうだな」

「正確には熱した空気を推進力にしてるんだけどね。内部で起こってることは大体同じかしら」

沙夜ちゃんとイドルさんは楽しそうに話しています。頭がいい人同士だと話しやすいんでしょうか。


「それにしても空港が出来るくらい飛行機が普及しているとは思いませんでした」

私は窓の外に見える多くの飛行機を見ながら言いました。 

「全部マシニクル製だがな。これほどの魔導科学を誇る国は他にないから当然だが」

イドルさんは横目で飛行機を見ながら言いました。

「技術を独占してるわけね。他の国では無理なの?」

「他の国では素材が転がってないから難しいだろう。部品を楽に獲得出来る機械の魔物が他の国にはいないからな」

金属生命体ですか。昔そういうのが流行ってたと聞いたことがあります。


「お待たせしました。チカゲ様。皆様を乗せる準備が出来ました」

それからも色々話しているとパイロットらしき人が出て来ました。

「おおきに。ほな乗りましょか」

チカゲさんは私たちを案内してくれました。


「わあ。見た目より広いんですね」

飛行機に乗った私は思わず声を上げてしまいました。

「空間魔法を使って拡張しておりますな。これなら狭くなくていいであります」

エリザさんは感心しながら言いました。

「魔法の使い方としては基本なのかしらね。…それにしてもやたら豪華ね」

沙夜ちゃんが言う通り内装はかなり豪華です。

「当たり前や。この飛行機要人や重要な取引相手用やさかい。席にも色々着いとるで」

チカゲさんは得意げにシートのボタンを触りました。

「このボタン押したらついとるイヤホンで好きな曲が聞けるんや。歌姫のセザンヌからトップアイドルのミーネ、人気歌手のジェイク・カピラバまで選り取りみどりやで」

この世界にもアイドルいるんですね。カピバラみたいな人も何だか気になります。

「それに舞台の映像も記録されてるで。ヒカリはんにはラクゴなんかええんちゃう?」

チカゲさんは私に勧めてくれました。


「ここまでの歓待とはぼくを評価している証拠だね。君も見る目があるね」

金田さんはそう言って胸を張りました。

「勇者パーティーっちゅー括りならそうやな。それはそうと出発出来んからそろそろ席つきい」

チカゲさんは私たちに座るように促した。

「なら私がイドルの隣だな。将来正妻になるわけだから」

ロベリアさんがイドルさんの腕を組みました。

「ここでは関係ないですわ。お兄様はわたくしの隣がいいに決まってますわ」

「それはどうでありますかな。自分の方がいいに決まってるであります」

チェリルちゃんとエリザさんも入って来ました。

「そうなる思てくじ用意しといたで。ヒカリはんとサヤはんも引くやろ?」

チカゲさんはそう言って目配せしました。

「だったらあたしは最後でいいわ。透視出来るのはさすがに卑怯だもの」

 沙夜ちゃんはサラリととんでもないことをいいました。

「凄まじい眼力だな。では引くか」

それから最初はロベリアさん、次はチェリルちゃん、3番目にエリザさん、4番目に私が引きました。

「最後はあたしね。まあ引かなくてもわかるけど」

沙夜ちゃんは静かにカードを引きました。

出発出来ませんでした。

次で到着するかは筆のノリ次第です。


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