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構陣師  作者: ゲラート
第5章 天候爵の大災害
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天候爵の最期

「これでもう天気は変えられないな。今だヒカリ」

イドルさんは私の方を見ました。

「そうですね。これなら翔べます」

私は助走をつけて前に跳びながらシールドを展開しました。蹴った反動を計算して最高到達点にシールドを展開しました。そしてどんどん上に上って行きました。

「力を出せないで負けるのはかわいそうですが…。決めさせてもらいます。私これでも勇者なので」

私はコアがある場所を見極めながら、握った柄から刃に魔力を流した。

「出るわね。光の空の技が」

沙夜ちゃんはあれな発言をしました。とりあえずスルーしましょう。射程内に入ったので決めましょうか。


「白峰影月流、光旋嵐閃月!」

私が放った刃はコアがある場所に向かって伸び、

「甘い!コアバースト!」

むなしく空を切りました。

「上空に向かってコアを撃ち出した?!そんなことも出来るんですか…」

「ハハハ!驚くのはまだ早いぞ!」

ウェザディオスはコアのまま笑いながらどんどん上に上がって行きます。

「どういう理屈かは知らんがベビークラウド周辺では魔法が使えないようだな。ならば上ってこれない程の高みに上がるのみ!」

ウェザディオスのコアはそんなことを叫びながら空の彼方に消えて行きました。


「やられたな…。これであいつは上空から雷だろうが雹だろうが落とし放題になったわけだ。大分めんどくさいな」

イドルさんは空を見上げながら呟いた。

「くっ。全部迎撃するとなると骨が折れるでありますな。…一番の問題はやつに攻撃が届かないことでありますが」

エリザさんは悔しそうに剣を握りしめた。

「さすがに槍を投げた所で届かんだろうしな。攻撃手段がないとどうにもならんぞ」

ロベリアさんが悔しそうに言いました。

「このままだとなぶり殺しですわ。ここから打てる手なんてあるんですの?」

チェリルちゃんは深刻な顔で空を見上げました。


「あるわよ。ここに」

沙夜ちゃんはそう言いながらMephoneを操作しました。

「「…は?」」

メルさんとヒルデさんはわけが分からないという顔で沙夜ちゃんを見ました。


ーーー


『ハハハハハ!どうだ!これで手出し出来ないだろう!』

ウェザディオスはそう言いながら高笑いを上げた。

『すごいねー。こんな所に生身で生きてられるなんて本当に普通有り得ないよ。エレメント系の魔物だからこそ出来ることだよね』

ドーターが天候爵に話し掛けた。


『ハハハハハ。そうだろうそうだろう。ハーハッハッ。…は?』

ようやく非常事態に気付いたウェザディオスは固まりながら周囲を見回した。

『ば、バカな!ここは遥か上空だぞ?!今ここに我以外の生命体がいるはずがない!』

ウェザディオスはうろたえながら叫んだ。


『あ、うん。確かに生命体はいないかもね。ただ通信機能を利用して話してるだけだし。あ、わかりやすいようにホログラム映そうか』

ドーターはそう言って衛星からホログラムを宇宙に投影した。

『初めまして。私はドーター。サヤ・クロタニのMephoneに宿るネットガードだよ。こっちがマスターのサヤ』

ドーターはあたしのホログラムも映した。

「どうも。さっき一発撃ち込んだけど覚えてるかしら?」

あたしは自己紹介した。


『フン。話せるからどうした!我の勝利が揺るぎないのは変わりないわ!』

ウェザディオスは余裕の笑みを崩さなかった。

「あら。あんたヴァイラが何の為にマシニクルを侵略したか知らないの?」

『フン。知るか。七魔将はそれぞれ勝手に動いている。作戦の共有などいちいちしとらんわ』

ウェザディオスは鼻で笑った。


「じゃあ教えてあげるわ。この兵器を乗っ取って宇宙から一方的に攻撃するのよ」

あたしは光が狙ってた目標をセンターに入れてスイッチを押した。

『粛清☆ドータービーム!』

ドーターが目の前でギャルピースすると衛星からビームが放たれた。このビームは魔力を宿してるはずだから問題なく効くはずだわ。

『ぐわあああ!』 

ウェザディオスは断末魔の叫びを上げた。さすがに当てずっぽうじゃコアに当てられないみたい。

『もう一回。ドータービーム!』

『ぐわあああ!』

『ドータービーム!』

『ぐわあああ!』

「怒りの日。聖なる大地に血の雨が降り注いだ日。愚かな魔王軍共を骨の髄まで浄化するために放たれた一筋の光。それがドータービームなのである」

『ドーターは全てを許します…』

「さすがにロリコン認定はされないんですね…」

光は呆れた目であたしを見た。


『ぐっ。ま、まさか…この我が…』

ウェザディオスの体は霧散し、コアになった。エネルギーを消費尽くしたから延命措置みたいな物かしら。グルメバトルマンガの鳥人間の乾眠みたいなものかしら。

「あっ、黒焦げになったコアが落ちて行ったわ。トドメはまかせるわね」

あたしは光に指示を出した。

「はい。ナビ頼みます」

光は再びシールドを展開し、足に力を込めた。

「せっかくなのでもっと高く飛びますか」

光は紅雪でカードスラッシュをして具足を龍の靴に変形させた。

「来たわ。あの火の玉よ」

あたしは落ちてくる火の玉を指差した

「はい。…はっ!」

光が地面を蹴ると光の姿は空高く舞い上がった。

「白峰影月流、閃月」

光が刃を振るうと火の玉が2つに割れた。


少し悪あがきさせてみました。少し短くなってしまいました。

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