光の新技
「カードスラッシュってことはカードをこのくぼみの上で滑らせればいいんでしょうか。えいっ」
私がカードをくぼみの上で滑らせると、カードは光を放って消えました。そして次の瞬間青い光の球が出てきました。
「とりあえず蹴ってみますね。それ」
私が青い球を蹴ると白い軌道を描きながらヒルデさんに向かって行きました。
「フン」
ヒルデさんが球を袖で弾くと白い軌道も逸れて行きました。
「…これ乗れるんでしょうか?」
おそるおそる白い軌道に足を乗せて見ると跳ね返すような感触があります。どうやら私の光魔法と同じような性質があるみたいですね。
「色々使えそうです。今度はこのカードを使ってみますね」
私が別のカードをスラッシュすると急に足の具足が光り出しました。
「きゃっ」
しばらくして光がおさまると、足の具足が変形して靴になりました。
「これは竜でしょうか。…そういえばあの時カードをくれたミイラが召喚してた竜に似てますね」
試しに足を振ってみると突然青い刃が飛んでいきました。
「へっ?」
飛んで行った刃は生えていた木の枝を切り落としました。
「すごい切れ味ですね。…あっ。何かダイヤルが横にあります」
ダイヤルを回してみると靴からローラーが生えてきました。
「色々モードがあるんですね。もっと回してみましょう」
ダイヤルを回すとアイススケート、スキー板に変形しました。
「雪なのでこれで行きます。それ」
私はスキーでヒルデさんに向かって滑りました。
「ふっ。遅い!」
ヒルデさんはそう言って火球を放って来ました。
「それはどうでしょう」
私は方向転換して避けました。
「滑るだけじゃ遅いのは確かですね。この後ろについたボタンを押したらどうでしょう」
ボタンを押してみると翼からジェットが噴射されました。
「わわっ」
私はすごい速さでヒルデさんに向かって行きました。
「フン」
ヒルデさんは横に移動しました。
「ふん!」
私はブレーキをかけながら旋回しました。
「白峰影月流、光旋嵐閃月」
そして勢いのまま居合い切りしました。
「ふっ。甘い」
それでもヒルデさんは余裕で受け止めました。
「ふうっ。なかなか制御が難しいですね」
「練習だからそんな物でありますよ。自分も色々試してみたくなりました」
エリザさんはそう言いながら空間魔法から銃を取り出しました。
「何でそんなに余裕なのあんたたち…」
リンさんは呆れた目で私たちを見ながらツッコミました。
色々雑になってしまいました。
次くらいでヒルデをゲットしたいです。




