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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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プレイングミス?

「カノプスキメラ…。私の力でも葬れないとはなかなかしぶといな」

リリエンヌはメイスを撫でながら言った。

「確かに強力だ。だがこんなに動かしてくるのはどうにも違和感がある」

おれは疑問に思っていることを口にした。

「自分も引っ掛かってるであります。あれはツタンクアテムの弱点で出来ているアンデッドでありますよね。ツタンクアテムの戦術からしたら動かさずに迎撃専門に使うのが自然であります」

エリザは鋭い指摘をした。やっぱり戦闘脳はすごいな。


「それだけ自信があるからかもしれないけど…。いっぺん倒してみないとプレミかどうか判断しにくいわね」

サヤはそう言いつつ弓の弦を弾いた。

「倒す?一体どうやってだ?見ての通りカノプスキメラは空を飛べる。空中から攻撃すれば対抗出来るやつはいないぜ」

ツタンクアテムがそう言いつつディスクにカードを挿入すると、カノプスキメラが上空から金色に光る羽を放ってきた。

「専用の強化カードもあるのね。めんどくさいわ」

サヤは文句を言いながら全て撃ち落とした。


「妾のしもべたちなら空中戦でも負けぬが…。特効なぞ持ち合わせておらぬぞ」

メルはそう言って歯噛みした。 

「今のバーサーク聖女様は力は強いですがそこまで速くないし飛べません。私のモーニングスターもそこまで届きませんしね」

ジェシカは忌々しそうにカノプスキメラを見上げた。

「どうだ。特効持ちでカノプスキメラの動きについて来れるやつなどいないだろう」 

ツタンクアテムは余裕を持って言い切った。


「ふっ。それはどうかな」

ロベリアが襲い来るデュラハンの攻撃を捌きながらニヤリと笑った。

「何?」

「確かに翼があるから飛行は出来る。だがここは屋内だ。飛べる高さも広さも制限がある」

ロベリアの言葉と共に何かが壁を蹴る音が聞こえた。

「屋外ならばともかく、限られたフィールドの空中戦でヒカリが負けるものか」

ロベリアが言い終わると共に、カノプスキメラの上に刀を持ったヒカリの姿が現れた。

「白峰鏡月流、光旋蘭月華」

ヒカリが着地して刀を鞘に納めると、カノプスキメラは体を切り裂かれて地面に落ちた。


「グ、グオオォ…」

地面に落ちたカノプスキメラは起き上がりつつ体を再生した。

「そ、そんな!私ちゃんと人間の体と山犬の体両方の肝臓、肺、胃、腸を通るように斬ったはずです。核がカノプス壺の中身ならツタンクアテムと一緒に死ぬはずなのに…」

ヒカリは腑に落ちないという顔をした。

「…もしかしたらツタンクアテムの中にある心臓も同時に潰さないといけないんじゃないか?」

マニャは恐ろしい可能性を口にした。

「そう考えると色々辻褄が合うな。あいつがカノプスキメラを攻撃に利用しているのも遠ざけておいてまとめてやられるのを防ぐためか」 

本当に厄介な相手だ。面倒にも程がある。


「まさか気付かれるとはな。こうなったら切り札を使うしかないか」

ツタンクアテムがカードをディスクに挿入すると、ツタンクアテムが2人に増えた。

「トリックベント…。どこの鏡で変身する仮面のヒーローよ」

サヤはまたわけが分からないことを言った。

「ふっ。まだまだ行けるぞ」 

そう言って同時にディスクにカードを挿入すると、ツタンクアテムが更に増えた。

「更にこうするとどうなるかな?」

そう言ってツタンクアテムはカノプスキメラまで増やした。

「分身出来るカードまであるなんて…。一体どうすればいいんだ!」

今まで何もしてないカネダが弱音を吐いた。

「これから考える。何も出来なければ終わりだからな」

おれはアンデッドを倒しながら、ツタンクアテムを倒すために頭を回した。

ボスが分身するとかえげつないですよね。もうこれツタンクアテムの秘密は出し切ったのは救いですが。

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