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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
156/185

降臨するヲー

「ぼくのターン、ドロー!」

クリマは荒々しくカードをドローした。

「天の宝札発動!互いに手札が6枚になるようにドローする」

出たわね、原作効果の壊れドロー。リボーン・スライムの元ネタといい原作効果で出すとどれだけヤバいのかがよくわかるわ。 

 

「…ふふふふ。その余裕もこれまでだ!」

クリマはそう叫んでカードを叩きつけた。

「不死鳥の羽発動!墓地からラーを手札に加える!」

クリマはドヤ顔でラーを手札に加えた。

「まだこだわるの?解読失敗した紛い物の神なんて出す意味ないと思うけど」

「ふっ。そんなこと言ってもだまされないぞ。お前はまだラーの効果を全て明かしているわけではないからな」

クリマはあたしに指をつきつけた。

「特殊召喚できないということは、通常召喚すれば神の効果を使えるということだろう。つまり出せればラーの力で葬り去れるんだよ!」

クリマは力強く言い放った。


「確かに理論上はそうなるわ。でも出せなければ意味ないでしょ。このターンにどうやって3体の生け贄を揃えるのよ」

自分で言っててフラグが立ってる気はするわね。どうでもいいけど。

「ぼくにはないけどお前にはあるだろう。クロスする魂発動!これでぼくは相手のカードを生け贄にして神のカードを召喚できる」

クリマはそう力強く宣言した。

「相手のドラグーン、ランページ、リンクリボルを生け贄に捧げる」

クリマが宣言するとドラグーンとランページとリンクリボルが渦に包まれた。

「ゴリ…ゲルラ…イアーハレ…」

クリマが意味不明な呪文(テキスト)を唱えた。…それ今出そうとしているヲーには必要ないと思うんだけど。

「降臨せよ!翼神竜ラー」

なぜか翻訳できない詠唱を終えると金色に輝く神が姿を現した。


「あ、あれがラー…」

マニャはラーの姿を見上げながら呟いた。

「ふふふ。ラーの攻守は生け贄に捧げたモンスターの攻守の合計に」

「ならないわ」

上機嫌なクリマの言葉を遮った。

「何を生け贄に捧げようとそのヲーの攻撃力は0。何も出来ないわ」

あたしの言葉にまた隠し部屋の空気が死んだ。

「な、なぜだ!なぜ生け贄の力得る効果まで失われているんだ!」

クリマはあたしに向かって叫んだ。

「知らないわよ。そもそもゲームで割とよさげな再現されてたのに、何でいざ実際にラーがカード化されたらこんなに弱体化したのかがわからないわ。わざわざ原作ファン全員の神経を逆撫でする意味がどこにあるっていうのよ。刷るにしてももっとチェックしてほしいわ」

もしかしたらチェックした結果があれなのかもしれないけどね。あまり考えたくはないけど。


「あ、でも召喚成功時にライフを100になるまで払えばその分攻撃力がアップするわよ。本来のラーの100倍ライフが残ってよかったわね」

あたしはクリマを煽った。

「ちなみにライフを1000払ってモンスターを破壊することも出来るわ。ドーターを焼き尽くしたいなら止めないけど」

『うぅ。ひどい…。マスターの鬼!悪魔!ガチャの緑!』

ドーターは涙目であたしに抗議した。

「ぐっ…。召喚成功時にラーの効果発動。ライフを100になるまで払い、その分ラーの攻撃力をアップさせる」


クリマ LP6700→100

翼神竜ラー 攻撃力0→6600


「バトル!ラーでドーターに攻撃!ゴッド・ブレイズ・カノン!」

クリマは高らかに攻撃宣言した。

「リバースオープン。マジック・エクスプロージョン。あたしの墓地の魔法カード×300のダメージを与えるわ」

念の為言っておくけど手札0枚という発動条件はないわ。後しれっとダメージが増えていたりする。

「あたしの墓地の魔法カードは10枚。よって3000ダメージ。終わりね」 

あたしはクリマに向けて勝利宣言した。

 

「なっ。だったらこれだ!」

クリマはカードを出した。これが痛恨の呪術だったらまずいけどどうなるかしら。

「融合の解除!ラーと分離することで払ったライフが回復」

「するわけないじゃない。コピーカードにそんな効果ないわ」

そもそも原作の時点で謎理論な気はするわ。面白かったからよかったけど。

「そ、そんなバカなぁぁ!」


クリマ LP100→-2900


発生した爆発は容赦なくクリマをオーバーキルした。

ヲーをラーだと思い込んでたら勝てるわけないですね。

今はサポートカードが充実してるので専用デッキを組んだら面白いでしょうけど。

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