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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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グールス首領

「どうするかなんて決まってるわ。グールス首領をぶっ潰す一択よ」

名指しされたサヤは余裕で言い切った。

「それじゃ行くわよマニャ。後誰か特効持ちが欲しいわね。核破壊出来なきゃ意味ないわ」

サヤは場にいるメンバーを一瞥した。

「でしたら私が参ります。巻き込む危険がない方が戦いやすいので」

「わたくしも行きますわ。ここに留まるよりはお役に立てそうですわ」

ジェシカとチェリルが同行を申し出た。


「ふっ。行かせると思ったか?」

ツタンクアテムが指を鳴らすとアンデッドがサヤたちの進路を妨害した。

「邪魔です」

ジェシカは鉄球でアンデッドを蹴散らした。

「行く前に皆さんに結界を張りますね。これで弱いアンデッドは手出し出来なくなります」

リリエンヌはそう言って結界を張った。

「ありがと。それじゃ行ってくるわ」

サヤは手を振って祭壇の方へ向かって行った。


「愚かな。本気で『魔眼』が勝つと思っているのか」

ツタンクアテムはおれたちを罵倒した。

「当たり前です。沙夜ちゃんが負けるはずありませんから」

ヒカリは自信を持って言い切った。それだけサヤのことを信じているんだろう。

「ならばおれが不死なうちに倒すまでの話だ。無限に増える不死のアンデット相手にどこまで耐えられるかな」

ツタンクアテムはそう言って更にアンデッドを増やした。

「不死?それがどうした。こっちには聖女と、無限アイテム倉庫と、魔力消費を極限まで節約出来る男がいる。サヤがグールス首領を倒すまで耐えるなんて楽勝だ」

ロベリアはそう言ってニヤリと笑った。

「ロベリア姫の言う通りであります。持久戦なら負けないでありますよ」

「即死じゃなければ私がいくらでも回復します」

エリザとリリエンヌは強気でツタンクアテムに言い放った。

「不死だろうが何だろうが関係ない。サヤが勝つまで持たせればいいだけだ」

「…巻き込まれたからには仕方ない。こうなったらとことん付き合ってやるわい」 

メルはそう言って手からコウモリを出した。

「なら遊んでやろう。死ぬまでな」

ツタンクアテムはそう言ってカードを取り出した。


ーーー


「フフフ。まさかここまで来る敵がいるとはね」

祭壇の隠し部屋に入ると、夢で見た椅子に座る夢で見た男がいた。

「あんたがグールス首領ね」

あたしはわかりきったことを聞いた。

「いかにも。ぼくが首領のクリマだ。わざわざぼくの犠牲になりに来るなんてバカなやつらだ」

クリマは笑いながら椅子から立ち上がった。 

「すぐにぼくの神のカード、翼神竜ラーで葬ってやれよ」

クリマはそう言ってニヤリと笑った。


「翼神竜ラー…。確か翻訳魔法を使って解読出来ない古代神官文字で書かれたカードだったな」

マニャが説明を始めた。何だかどこかで聞いたような話ね。

「解読不能ですか。そのカード使えるんですか?」

ジェシカが最もな質問をした。

「問題ない。開発者のユニコンが古代神官文字をそのままテキストにしたからな」

「ずいぶん雑な仕事ですわね…。まあ解読出来なかったなら仕方ないかもしれませんわ」

チェリルは何とも言えない顔をした。


「開発してからユニコンはずっと神のカードを解読出来なかったことを悔やんでたらしくてさ。アイシスで神のカードに似た次元漂流物が見つかったって聞いて真っ先に食い付いたんだよな」

マニャはしみじみとしながら言った。

「次元漂流物って?」

「本についてたカードだよ。そっちは解読出来たからそのカードを翻訳した物が正式なラーのテキストとして認められたんだとさ」

…本についてた次元漂流物?えっ、それマジで言ってるのかしら?

「どうかしましたの、サヤ様?かなり震えておりますが」

だ、ダメ。まだこらえないと。

「大丈夫。何でもないわ」

あたしは色々押し殺しながら答えた。


「ふっ。時間稼ぎは済んだか?早くどっちが先にやられるか選びなよ」

クリマは余裕な顔で煽ってきた。

「あたしがやるわ。マニャの力はこの隠し部屋から出るのに必要不可欠だわ。万が一があっても戦術を把握しておいた方が安全よ」

あたしはMephoneを変形させて起動した。

「いい心がけだね。神の犠牲になることを光栄に思うがいいさ」

クリマは笑顔でジュエラルディスクを手から生やす。それから互いにデッキをジュエラルディスクにセットする。


「「ジュエラル!」」


あたしとクリマの声が隠し部屋の中に響き渡った。

説明がくどすぎましたね。次が今章最後のジュエラルになります。

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