表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
151/185

イカサマ

「今度はこちらから仕掛けるぞ。行け!我がしもべたち!」

メルさんはそう言ってコウモリを放ちました。

「フン。そんな獣の攻撃が効くか」

ツタンクアテムは牙や超音波を受けても余裕な顔をしています。本当に硬いですね。

「ふっ。次はこっちだ」

そう言ってツタンクアテムはカードを出しました。


『毒を出すアヌビスの黄金像。早く壊さないと毒が回るぞ』

サヤちゃんから配られたイヤホンからイドルさんの声が聞こえました。

『それマシニクルの電脳世界で出るべき物じゃないかしら』

『え、ひどくない?』

サヤちゃんとドーターさんの漫才も聞こえてきます。本当に便利ですね。


「とにかく出来た瞬間に潰します。はあっ!」

ジェシカさんは鉄球を振り回し、毒のアヌビス像を破壊しました。

「サンクチュアリ!」

すかさずリリエンヌさんが聖域で破壊されたアヌビスを包んで浄化します。

「わざわざ浄化する念の入れようだと?作戦が読まれたか…?いや、おれはこのカードを使っていない。デッキ内容を把握してないはずなのに読めるわけがない」

ツタンクアテムはそこまで言ってメルさんのコウモリに目を向けました。


「まさかカードの覗き見とはな。ルール違反をするとはヴァンパイアも堕ちたものだ」

さすがツタンクアテム。ほとんど見抜かれてます。正確にはメルさんのコウモリとイドルさんの視点を共有して、イドルさんが解読しているわけですけどね。

「お主が勝手にカードゲームをやっているだけじゃろう。そんな物に付き合う必要はないわい」

メルさんは胸を張りました。これくらい自信満々だとバレないでしょう。

「ふっ。それを言われると痛いな。だが解せんな。なぜ呪術が解読出来る。いくら長い時を生きた真祖といってもアイシスだけの独自の術を知っているとは思えないんだが」

呪術ってアイシスだけなんですね。確かにあの目玉は古代エジプト感がありましたけど。


「た、たまたまじゃよ。そういうお主こそただの霊魂のくせになぜ呪術を扱えるのじゃ!」

メルさんはしどろもどろになって返しました。

「死者の記憶を読み取ったからな。このカードもツタンクアテムの生前の力から生まれたものだ」

ツタンクアテムはそこまで言って頭を押さえました。

「ただ死体に思考が引っ張られるのが難点だがな。本来のおれならグールスとかいう意味不明な組織作らなかったはずだ」

ツタンクアテムはしみじみと言いました。


「下らない話はもういい。ゲームを再開するぞ」

ツタンクアテムは新たなカードを出しました。

「例え読まれたとしても破れないなら意味がないぜ」

ツタンクアテムはそう言って黄金の鎧に身を包みました。

「更にこれでどうだ!」

ツタンクアテムは目がついた黄金の盾を出しました。完全に守りを固めて来ましたね。

「どうだ。この守りは簡単に破れないだろう!」

ツタンクアテムは調子に乗って煽って来ました。


「なら試してみますか」

私はそう言ってツタンクアテムに向かって祭壇を駆け上がりました。

「ふっ。剣士など近付かせなければいいだけだ!」 

ツタンクアテムは大量のアンデッドを呼び出しました。

「それはどうでしょう」

わたしはツタンクアテムが射程に入った所で刀を抜きました。

「白峰影月流、光旋嵐閃月」

私が刀を振るった瞬間、ツタンクアテムと間に入ったアンデッドの体が一斉に宙を舞いました。

少し色々と雑になってしまった気はします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ