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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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ファラオの遊戯

「…とりあえずツタンクアテムを倒すのを優先しよう。この場にいるのは言いなりの人形だけのようだしな」

おれは空気を変えるためにも指示を出した。

「確かに強いアンデッドはいませんね。今は様子見なんでしょうか?」

リリエンヌはアンデッドを見て分析した。

「ここにいる中で強いのはツタンクアテムだけですね。ただあのマスクは呪いで強化されているのでアンデッド特効がないとダメージが通りそうにないです」

リリエンヌはそう言ってツタンクアテムをにらみつけた。


「なら我々特効持ちがツタンクアテムを狙います。援護は頼みましたよ」 

ジェシカはモーニングスターの鉄球を振り回しながら、ツタンクアテム目掛けて駆けて行った。

「現状それが一番よさそうですわね。やってみますわ」

チェリルはそう言ってサボテンのトゲを飛ばした。

「倒したら爆発するから出来れば足止めに留めた方がよさそうでありますね」

エリザはそう言ってゾンビの足にナイフを投げて突き刺した。


「フッ。仕込んだのが爆弾だけだと誰が言った?」

ツタンクアテムがそう言って指を鳴らすと、ゾンビの口から光線が出た。

「くっ。クリムゾンバースト!」

エリザはとっさに身に付けたガントレットからオーラを放ち相殺した。

「フッ。隙あり」

ツタンクアテムが指を鳴らすと他のゾンビがエリザを狙う。

「甘い!」

狙っていたゾンビをロベリアの槍が貫いた。

「ならこうだ」

ツタンクアテムが指を鳴らすと、スカルサーペントがロベリアを狙う。

「戻れ」

ロベリアが言った瞬間槍がロベリアの手元に現れ、スカルサーペントを切り裂いた。

「テレポーテーション」

すかさずおれは光ったスカルサーペントをツタンクアテムの元に飛ばす。

「ほう」

スカルサーペントはツタンクアテムと近くにいたグールを巻き込んで爆発した。その後グールも誘爆したのか更に爆発が広がった。

「やったか?!」

「それやってないフラグよ。日本で何を学んで来たのよ」

サヤはカネダに辛辣な言葉を返した。


「やるじゃないか。まさかおれにこれを使わせるとは」

ツタンクアテムはそう言って黄金の棺から出てきた。

「マスクと同じで呪いで強化されてますね。やはり特効なしではどうにもなりそうにないです」

リリエンヌは顔をしかめた。

「だ、だけど今のでだいぶアンデッドが減ったはず」

カネダが言った瞬間、ツタンクアテムが指を鳴らしてアンデッドを補充した。

「ふっ。アンデットなどピラミッド内にいくらでもいる。ここに呼び寄せるなんて簡単だぜ」

ツタンクアテムはそう言って胸を張った。


「他の部屋からアンデットが来るってことは、通ってない部屋のボスが来る可能性もあるってことだろ。出来れば弱いやつしかいない状態で倒せればいいんだけどな…」

少し落ち着いたらしきマニャが意見を述べた。

「普通に能動的に破壊出来るから無理でしょうね。あいつザコアンデッドに普通に自爆特効命じてくるタイプだからどんどん強いの来そうだわ」

サヤはうんざりした顔で言った。


「削らないと攻撃通りそうにないけど、下手に削り過ぎると何が出てくるかわかりません。同じ手札が多いタイプでも1人で戦ってくれた残虐戦機の方がまだ楽でした」

ヒカリは鋭い目でツタンクアテムを見ながら言った。

「あいつは自信過剰で誰かに頼ることはしないからな。自分だけで倒せると考えているから手下に守らせるという発想がない。自分の防御に回すくらいならその兵力でザコ敵を減らすのがあいつのやり方だ。全てをファラオの手足にするおれとは違うんだよ」

同じ外道でも考え方が違う。そこが細かい戦術の違いになっているというわけか。

「安心しろヒカリ。あの時とは違って今はおれたちがいる」

と言っても今おれが出来るのは頭を回すことだけだけどな。それでも諦めなければ必ず突破口があるはずだ。

「…はい!」

ヒカリは顔を上げ、微笑みを浮かべた。

頭を使う戦いはなかなか難しいですね。まだまだ戦いは長引きそうです。

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