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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
147/185

合流

「あれが祭壇というやつか、メル」

祭壇らしき施設の前に来たおれは側にいるメルに聞いてみた。

「妾に聞かれてものう…。洗脳されてた時の記憶はないからよくわからぬ」

メルはそう言って頭をかいた。

「最初からヴァンパイアには期待していません。ねえ、『構陣師』様」

ジェシカはメルを横目で見ながら、おれに話を振ってきた。

「あまり責めてやるな。おれも洗脳で記憶が飛んでることはわかってて振ったんだ」

「…主どの、全く反省しとらんじゃろ」

メルは冷たい目でおれを見てきた。


「何にしてもぼくたちが一番乗りみたいだね。みんなおそ」

文句をいうカネダの顔スレスレに板状の物が突き刺さった。

「あ、ごめん。敵かと思ったわ」

チェリルとロベリアに続いてやってきたサヤは闇の手を出し、ピラミッドのブロックに刺さったカードを引き抜いた。

「カードをピラミッドに突き刺すなんて。どれだけバカ力なんですか」

「…それお主にだけは言われたくないじゃろうな」

メルはジェシカにツッコんだ。


「ところであんた誰?見た目からしてアイシスの人間じゃなさそうだけど」

サヤは軽い口調でメルに聞いた。

「妾はメル。誇り高き吸血鬼の真祖じゃ」

メルは胸を張って自己紹介した。

「あたしは『魔眼』の対勇者沙夜よ。よろしく」 

サヤはそう言って手を振った。

「対勇者じゃと?…魔王側ではないのか?」

メルは訝しげにサヤを見つめた。どうやら対勇者のことを知っているようだ。

「あたしだけは運よく勇者召喚に巻き込まれたのよ。イドルが術式いじったおかげだけどね」

サヤは淡々と説明した。 


「ふむ。つまりそこの勇者と一緒に巻き込まれたのか?」

「違うわ。それなんかうちの光の足元にも及ばないわよ」

サヤは冷たい目でカネダを見ながら言った。

「なっ?!誰がそべふぅ!」

カネダが反論しようとすると、突然カネダの後ろの壁が前に開いた。そのままカネダは前に弾き飛ばされた。


「あ、悪い。前に誰かいるなんて思わなかったんだ」

そう言って出てきたのはアイシス人らしき少女だった。

「君は…墓守の一族か?」

「正解。あたしは墓守のマニャ。助けてもらったお礼に勇者パーティーを探すのを手伝ってたんだよ」

マニャがそう言うとヒカリ、エリザ、リリエンヌの3人が開いた壁から出てきた。


「合流出来てよかっ…ヴァンパイア?!ヒール!」

リリエンヌはすかさずヴァンパイアにヒールを唱えた。

「おおっ。なかなか心地よい回復魔法じゃ。礼を言うぞ」

メルは余裕でリリエンヌのヒールを受け止めた。

「効いてない?!ならホーリー」 

そこまで言った時ヒカリがリリエンヌの手を握った。 

「落ち着いて下さい。ジェシカさんが攻撃をしてないということは、少なくとも現時点では敵ではないということでしょう」

ヒカリは冷静にリリエンヌを諭した。


「お主がもう1人の勇者じゃな。確かに哀れな程物が違うのう」

メルはヒカリを見て笑みを浮かべた。

「ふざけるな!実力も見ないで何がわかる!」

カネダはメルに吠えた。

「実力ではなく器の話をしたのじゃがな。言った所でわからんじゃろうが」

メルはそう言ってカネダを見下した。


「無駄話はこれくらいにしよう。全員揃った所だし乗り込むか」

おれは2人のやり取りに口を挟んだ。

「そうですわね。早く倒してしまいましょう」

チェリルはおれの言葉にうなずいた。

「いよいよツタンクアテムとの決戦でありますね。腕が鳴るであります!」

「ここまで苦しめられた礼をたっぷりしてやろう」

ロベリアはそう言って槍を握り締めた。

「これ以上亡くなった魂を弄ぶことは許せません。しっかり成仏させてあげましょう」

「成仏というのはよくわかりませんが…。迷える魂には救済を与えなければいけませんよね」

ヒカリもリリエンヌも張り切っている。士気は十分なようだな。


「それでは皆さん、ツタンクアテムを倒しに行きましょう!」

ヒカリの号令と共に、おれたちは祭壇に向かって行った。

少し雑かもしれません。次からツタンクアテム戦です。

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