表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
146/185

去り行く闇

「何?!あのウミーマがジュエラルで敗れただと?!」

平グールスから報告を受けたグールス首領は驚きの声を上げた。

「は、はい。墓守の小娘のデッキ破壊で敗れたようです」

光と出会った墓守ってジュエラルは強いのね。墓守でデッキ破壊なら墓地とデッキを入れ替えたのかしら。

「デッキ破壊…う、おえ」

グールス首領は口元を押さえた。姉にでもやられたトラウマが蘇ったのかしらね。


「これでもう1人の勇者を潰す作戦も失敗か。ざまあねえな」

茶髪ヤンキーはグールス首領を煽った。

「黙れ!敵に手駒を与えたやつが何を偉そうにしている!」

グールス首領が茶髪ヤンキーを怒鳴った。

「…ちっ。どの道合流を防げなけりゃ金田のクソ野郎が死ぬことはなさそうだ。これ以上てめえらみたいなバカでザコなやつらと一緒にいても意味なさそうだな」

茶髪ヤンキーはそう言って黒い玉を取り出した。 

「おれはこれで消えるぜ。今はまだあいつと会う時じゃないからな」

茶髪ヤンキーが黒い玉のボタンを押すと、茶髪ヤンキーの体が渦の中に飲まれて行った。

「ふざけるな!お前何しに来たんだ!散々引っ掻き回しただけで帰るな!」

グールス首領の正論と一緒に、茶髪ヤンキーの姿が消えて行った。


ーー


「ちっ。茶髪ヤンキーがピラミッドから出たわ。もう敵の情報を探れそうにないわね」

あたしの言葉にチェリルとロベリアが振り向いてきた。

「見えなくなった物は仕方ないな。そもそも相手の情報を探れただけでも運がよかったのだ」

ロベリアは冷静な口調で言った。

「去るということはこちらの状況がいいと考えてよさそうですわね。他の方々はどうなっていますの?」

チェリルはあたしに鋭い質問をしてきた。


「光組は墓守のおかげでジュエラルを挑んできた相手を撃退したらしいわ。イドル組はヴァンパイアが加わったから手出し出来なくなったのかしら」 

あたしは状況を整理することにした。

「ジュエラルを仕掛けてくる相手もいますのね。イドルお兄様の所に出なくてよかったですわ」

チェリルはホッとした顔をした。

「相手がデッキ用意してくれて教えてくれるならどうにかなるかもしれないけどね。そんなティーチング回を期待する方がどうかしてるわ」

カードゲームアニメの初回ではよくあることだけどね。それを現実に当てはめるのはどうかと思う。


「それにしても完全にノーマークなあたしが敵の状況わかったから何だって感じよね。わかった所で全く対処出来ないじゃない」

あたしは薄々みんな思ってそうなことを言ってみた。

「た、たまたま私たちに関する情報がなかっただけですわ。また役に立つ機会もありますわ」

「そうだな。それに対勇者の動向が探れることがバレなかったのは大きなデメリットだ」

2人はあたしを励ましてきた。

「そうね。そう思うことにするわ」

あたしは気を取り直して、ピラミッドの中を進んで行った。

退場するタイミングが雑だったかもしれません。次で合流する予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ