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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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逆転

「フン。このターンで葬り去ってやる。バトル!」

キノコ頭の人が宣言した時、マニャちゃんが手のひらをつきだしました。

「おっと。その前にこれを発動させてもらう。リバースオープン!現冥の逆転!」

マニャちゃんは戦士と骸骨が描かれているカードを発動しました。

「このカードはライフを1000払うことで、互いのデッキと墓地のカードを入れ替えられるんだ。ま、あたしの墓地に15枚以上ないと発動出来ないんだけどね」

マニャちゃんはキノコ頭の人を見てニヤリと笑いました。


マニャ LP8000→7000


「ウィルスと細菌兵器で削れたわけでありますな。敵の戦力を削ごうとしたのが裏目に出たわけでありますか」

エリザさんは冷静に分析した。

「フン。デッキを削った所で何も変わらん。総攻撃すれば終わりだ!」

キノコ頭の人の言う通りです。守るカードがなければマニャちゃんの負けですね。


「慌てるなって。まだ今墓地に送られたカードの処理が残ってるんだから。ちなみにあんたは今発動出来るカードある?」

「…ぐっ。ない」

マニャちゃんの質問にキノコ頭の人は歯を食い縛りました。

「じゃあこれとこれを発動するよ。まずはケプリの効果だ。互いのデッキの上から5枚墓地に送る」

「ぐっ。デッキがなくなっただと…」

キノコ頭の人は悔しそうに残ったカードを墓地に送りました。


「次にイシスの効果。互いにカードを2枚引く」

「な、なん…だと…」

マニャちゃんの言葉にキノコ頭の人は立ち尽くしました。

「…もしかしてデッキを引けなくなったら負けなんですか?」 

リリエンヌさんが核心をついた質問をしました。

「そういうことだ。さ、早くドローしろよ」

マニャちゃんはカードを2枚引いて、キノコ頭の人を促しました。

「お、おのれぇ!」

キノコ頭の人が空のデッキからカードを引く動作をした瞬間、キノコ頭の人の負けが宣告されました。


「くっ。まさかこのおれが敗れるとはな」

キノコ頭の人は悔しそうにジュエラルディスクからカードを出しました。

「あんたが意外と慎重じゃなかったらやばかったけどね。キーカードだけあってもどうにもならなかったしな」

マニャちゃんは現冥の逆転を見ながら言いました。

「だいぶエグい戦術でしたね…。おかげであんな絶体絶命の状況でも勝てましたけど」

「それがジュエラルというものだ。敗者に語る言葉などない」

キノコ頭の人はそう言って私にデッキを投げてきました。私は反射的にキャッチしました。


「これは彼女と同じ髪と瞳の貴様に託す」

キノコ頭の人は私に言った後マニャちゃんに視線を向けました。

「本当にいいジュエラルだった。貴様が冥界に来た時は絶対に負けんぞ」

そういうキノコ頭の人の体はだんだん透けていきました。

「はっ。あたしも負ける気はない。返り討ちにしてやるよ」

マニャちゃんの言葉にキノコ頭の人は満足げに笑いました。

「フン。さっさとおれの屍を越えて先に進むがいい。おれ以外に負けることは許さんぞ。ワーハッハッハ!」

キノコ頭の人は高笑いと共に消えていきました。


「さ、最後まで偉そうな人でしたね」

リリエンヌさんはポツリと呟きました。

「それだけ自分のジュエラルに誇りがあったのでありましょう。よくわかりませんが」

エリザさんはしみじみと言いました。

「…このデッキどうしましょう。反射的に受け取ってしまいましたが」

私はデッキケースを見て呆然とするしかありませんでした。

「せっかく託されたんだから持っててやれよ。使うかはわからないけどな」

マニャちゃんは軽い口調で言いました。

「…そうですね」

私はデッキを空間魔法に入れて、前に進むことにしました。

今のところ光のジュエラルの予定はありません。

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