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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
138/185

血塗られた戦い

「出来るものならやってみて下さい。フン!」

ジェシカはモーニングスターをヴァンパイアに投げた。

「ウガッ」

ヴァンパイアは余裕で避けた。

「残念ながらその動きは読んでます」

ジェシカはヴァンパイアの左足首に鎖を巻き付けた。

「ガウッ?!」

ヴァンパイアは足をとられてこけた。


「サンダーボール」

おれはすかさずヴァンパイアの頭に無数の雷の玉を撃ち込んだ。

「ギャアアアァ!」

ヴァンパイアは断末魔の叫びを上げた。

「…私の獲物ですよ」

ジェシカはおれに冷たい目を向けた。

「早い者勝ちだ。感電しないように配慮しているだけマシだと思え」

おれはしばらく撃って止めた。これで気絶してくれるといいんだが。

「ウゥウウ…。ガァ!」

ヴァンパイアは頭を振ってから吠えた。そこまで効いてないようだな。


「失神させようとでもしたのですか?ならこれくらいやりましょう。フン!」

ジェシカは鎖を引き寄せた。

「ガウッ?!」

そしてジェシカはモーニングスターの棒の先端を尖らせた。

「これでも食らいなさい!」

ジェシカは心臓目掛けて棒を振り上げた。


「フンガァ!」

ジェシカが向かって来る中、ヴァンパイアは鎖を引きちぎった。

「なっ?!」

鎖がちぎれたことでヴァンパイアは下に落ちた。そして地面に手をつくと鎖が巻き付いていない右足でジェシカの腹を蹴った。

「ホーリーシールド!」

ジェシカはとっさにシールドを展開した。だがシールドは簡単に破られて、ジェシカの体は壁まで吹っ飛んだ。

「ウォーターハンド」

おれはとっさに水の手でジェシカ受け止めた。


「くっ。容易く破られた上に助けられるとは…。屈辱です」

ジェシカは苛立ちながら鎖を床に叩きつけた。

「それは悪かったな。…しかし本当にしぶといな。こっちの勝利条件の方が楽に思えてくる」

おれは話しながら牽制のためにファイアボールを放った。

「回避力も高いですしね。まあ『落涙』様程ではないでしょうが」

ジェシカは鎖を振り回しながら返した。

「まあな。ヒカリなら今までの攻撃も当たらなかっただろう」

おれが話している間にヴァンパイアは血を手のひらに集めた。


「多分これもヒカリなら対処出来るんだろうな」

おれはそう言いつつ雷で血を操ってヴァンパイアの右腕に刺した。

「ウガァッ?!」

ヴァンパイアは左手で刺さった血を抜こうとする。

「させるか」

おれは血を操って手を刺し、雷を流し込んだ。

「ウギャアア!」

ヴァンパイアは絶叫して倒れた。


「いつから血を操れるようになったのですか?」

ジェシカはわけがわからないという顔をした。

「血には鉄分が含まれている。だから磁力で操れるというわけだ。サンドワームを倒した時の砂鉄と同じ原理だな」

ジェシカを横目で見ながら話していると、不意にヴァンパイアが視界から消えた。

「?どこに」


ーーーヴァンパイアを探そうとした時、首筋に激痛が走った。

思ったより長引いてしまいました。

次回で決着です。

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