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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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アンデッドの恐怖

「カタカタカタ…」

刃の部屋を抜けるといきなりスケルトンがいき物陰から現れた。

「ヒール」

間髪を入れずリリエンヌが回復呪文を唱えるとスケルトンは一瞬で浄化されて灰になった。


「そういえばピラミッドはアンデッドの巣でしたね。罠だけなはずがありませんでした」

ヒカリは頬を少しひきつらせながら呟いた。

「あたしもつい元の世界にいる気分になってたわ。…ところであのスケルトンってやっぱり盗掘者のなれの果てなのかしら。ファラオと一緒に埋められた人はミイラでしょうし」

サヤは灰になったスケルトンを横目で見ながら言った。


「その可能性は高いな。骨を見たらスケルトンだと思った方がいいだろう」

「倒れている人がいてもゾンビだと思ってもいいかもしれませんね。聖女様や『落涙』様なら騙されてもおかしくないです」

ジェシカがおれの指摘に補足してきた。

「私はまずヒールするから逆に安心かもしれませんけどね。『落涙』様は本当に注意した方がいいですね」

「私も大抵の攻撃は避けられますよ。状態異常をかけられたらどうなるかわかりませんが」

お人好しでも2人揃えば大丈夫ということか。ある種の相乗効果と言えるかもしれない。


「ああぁぁ!」

次の部屋に入ると今度はゾンビが出てきた。後ろにはスケルトンを3体引き連れている。

「ヒール」

すかさずリリエンヌが複数の魔法陣を同時に展開してヒールを使った。人数が少ないからこの方が魔力の消費が抑えられて効率的だ。 

「ぐわあぁぁ!」

ゾンビは断末魔の叫びを上げて灰になった。


「アイシス的な格好をしてるということは外から連れて来られたゾンビではありませんわね。盗掘者にしてもわざわざアンデッドが占拠している所に来るとは思えないのですが。一体何者ですの?」

灰になったゾンビが残した服を見てチェリルが分析した。

「おそらく墓守の一族とやらではないか?情報収集していた時にピラミッドを管理する一族がいるという話を聞いた」

ロベリアは考えながら言った。

「なるほど。アンデッドがピラミッドを占拠した時に運悪く居合わせ、殺されてしまいゾンビになったわけでありますね」

大体エリザが言う通りだろうな。


「でも何でグールスの人たちのように知能を持たせないんでしょう?ピラミッドの知識は色々役に立つはずなのに」

ヒカリは最もな疑問を口にした。

「おそらくこのピラミッドにかけられている死霊術の仕様のせいですね」

リリエンヌはヒカリの質問に簡潔に答えた。

「死霊術の仕様?どうなっているのでありますか?」 

エリザはリリエンヌに質問した。

「死んだらその場でアンデッドになるようになってます。そして奥に行く程死霊術が強くなり、より強力なアンデッドになるわけです」

「つまりこの人はピラミッドに入ってすぐ殺されてしまったんですね。…このピラミッドに入った墓守の人たちの中に生き残りはいるんでしょうか?」

ヒカリは疑問を口にした。

「入った時期も人数もわからないから何とも言えないわね。捜索するにしてもツタンクアテムを倒してからにした方がいいわ」

サヤは冷静に返した。


「死者に思いを馳せるのはこれくらいにしておきましょう。いちいち気に病んでいるのはこのピラミッドでは命取りです」

ジェシカはそう言って先に進んで行った。

「ジェシカが言う通りアンデッドに感情移入し過ぎるのは危険ですよ。元は人間だという意識は捨てないといざという時決心が鈍ります」

リリエンヌは強い口調で言った。

「…あなたも一応聖女なんですのね」

チェリルはそう呟いてジェシカに続いた。

「どういう意味ですかそれ!」 

怒りながらチェリルの後を追うリリエンヌに続いておれたちは次の部屋に向かった。

あまり話進みませんね。まだまだピラミッド攻略は続きます。

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