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構陣師  作者: ゲラート
第4章 ファラオの呪い
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ファラオの力

「ななな何を言っているんだ!私のデッキにエグゾディアパーツが3枚ずつ入っているわけがないだろう!」

爬虫類の目の男は動揺のあまり余計なことを口走った。

「エグゾディアってあれだろ。右腕、左腕、右足、左足、本体が手札に揃えば勝ちってやつ」

「それが3枚ずつって制限無視し過ぎだろ。壁突破しなきゃそろっちまうじゃねえか!」

「というか何でそんなレアカード3組もあるんだよ。カード偽造するなんてジュエラリストの風上にもおけない卑怯者だぜ!」

ギャラリーたちは爬虫類の目の男を責めた。


「違う!我々は偽造などしていない!本物を集めないと何の意味もないからな」

つまり儀式には偽造カードは使えないってことね。そもそもカードを使える時点でおかしい気がするけど。

「それでも奪ってるのには変わりないでしょ。…あっ。あんたは他の人が奪ったのを譲ってもらったんだろうけど」

どう考えてもカード頼みだものねこいつ。今時壁で固めてる所から見てデッキの構築力もタクティクスも大したことなさそうだし。

「御託はいい!とっととターンを進行しろ!」

爬虫類の目の男はあたしを怒鳴りつけた。


「それもそうね。天地創造発動。効果で古代王のピラミッドを手札に加えるわ」

あたしがカードを発動すると地面からカードが飛び出して来た。

「ピラミッド発動。発動時にデッキから古代王ツタンクアテムを手札に加えるわ」

ピラミッドをフィールド魔法ゾーンに発動するとスペースがピラミッドになった。ディスク使うと迫力が違うわね。

「ピラミッドの効果発動。手札または墓地の古代王を特殊召喚するわ」

「こ、古代王を出すだと?!」

爬虫類の目の男の反応を尻目に、あたしは予想通りのカードを手札から抜いた。

「遊戯を極めし古代の王よ。今こそ千年の眠りより目覚めその力を解き放て。出でよ。古代王ツタンクアテム」

あたしがカードをそっと置くとピラミッドの入り口が開き棺が滑ってきた。そして棺が開き黄金のマスクを着けたツタンクアテムが飛び出て来た。

「はあっ!」

そしてツタンクアテムはポーズを決めてフィールドに降り立った。


古代王ツタンクアテム 攻撃力2500


「わ、我が王がまさか敵に回るなんて…」

爬虫類の目の男は激しく震えていた。

「いや、狙った時点でツタンクアテムが出てくることくらいわかってましたよね?」

光は冷静にツッコんだ。

「だ、だがなぜサポートカードがあるのだ。そのカードは最新パックの限定品のはずだ!」

「元々古代王っていうテーマがあるのよ。だからサポートに対応してるってわけ」

正直テーマに入っててくれて助かったわ。専用カードだけじゃ限界あるもの。


「ツタンクアテムの効果発動。デッキから馬頭を墓地に送り、千年の眼を手札に加えるわ」

効果を発動するとツタンクアテムは魂を糧に力を使った。

「千年の眼をツタンクアテムに装備。千年の眼の効果発動。あんたの手札、見せてもらうわ」

あたしの言葉とともにツタンクアテムの額に埋め込まれた眼が光り、手札が浮かび上がった。

「封印されし右腕と左足があるわね。とりあえず効果で右腕を除外するわ」

「右腕が?!よ、よくも私のエグゾディアを!」

爬虫類の目の男は叫んだ。メンタル弱すぎじゃない?


「続けるわ。ソウルイーター召喚」

あたしがカードを出すと鎌を持った死霊が出て来た。


ソウルイーター 攻撃力1500


「バトル。ツタンクアテムで壁モンスターを攻撃。パニッシュメント・ゲーム」

あたしの言葉に合わせてツタンクアテムは壁モンスターに指を向けた。すると壁モンスターの石像が砕け散った。

「ぐっ。アステイクの石像が…」

何か2倍の反射ダメージ食らいそうな名前ね。このカードはバニラみたいだけど。

「ソウルイーターでダイレクトアタック。ソウルチョッパー」

あたしが指示するとソウルイーターが鎌で爬虫類の目の男を切った。

「ぐうっ」

ソウルイーターの攻撃を食らった爬虫類の目の男は声を上げた。


レアハンター LP8000→6500


「ダメージを与えたからソウルイーターの効果発動。手札を1枚捨ててもらうわ」

効果の発動を宣言するとソウルイーターが手札を食らった。

「くっ。魂の回収が…」

どうやらパーツ回収用のカードを落とせたようね。墓地に送られても揃えられるから注意が必要だわ。


「この分だと余裕ね。あたしはカードを2枚伏せてターンエンド」

あたしは挑発しつつターンを終えた。

「なんだと?!次のターンで目にものを見せてやる!」

爬虫類の目の男は吠えながらあたしをにらみつけた。

少し優勢過ぎましたかね。次で決着です。

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