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構陣師  作者: ゲラート
第3章 残虐戦機の脅威
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切り札

「くっ。やはり効果は薄いか。コアを失ったから再生出来ないことを期待したのだが」

ロベリアは悔しそうに槍を握り締めた。

「動力炉が健在なら仕方ないわ。コアが壊れたなら爆発でもすればいいとは思うけどね」

本当に跡形も残らなければコアなくても動くなんてことはなかったわ。まあ残虐戦機がそこまで潔いとも思ってなかったけど。


「それでどうする?動力炉とやらを破壊すればいいのか?」

ロベリアはあたしに聞いてきた。

「どうなのかしらね。壊した所で修復される可能性も考えられるわ」

「…確かにそうだな。そうなると打つ手が思い浮かばないな」

ロベリアは頭をひねった。


「こうなったらあれしかないわね。ドーター、行ける?」

『もちろん。むしろ力が有り余ってるくらい』

ドーターは元気よく答えた。

「そう。なら行くわ」

あたしは懐からチップを取り出した。

「シンクロチップ、スロットイン」

「『クロスフュージョン』」

シンクロチップを挿入すると、あたしはドーターと融合した。どうでもいいけど一瞬シンクロなのか融合なのかわからなくなるわね。

「ドーターと合体しただと?!そんなことが出来るのか!」

ロベリアは目を見開いた。初めて見たら驚くのも無理はないわ。

「まあね。それじゃ行ってくるわ」

あたしは背中から火を噴射して、光の所に飛んで行った。


ーーー


『クソ。ナゼダ!ナゼ当タラン!』

ウィルスは叫びながら連続でパンチしてきました。

「動きが直線的過ぎるんですよ。残虐戦機はもっと頭を使ってましたよ」

私は避けながらすれ違いざまに斬りました。

『オノレエェ!』

ウィルスはブンブン腕を振り回して来ました。完全に力まかせですね。

「とっ」

私はまた避けながら斬りました。


『クッ。当タラナイカラトイッテイイ気ニナルナヨ。イクラ斬ッタ所デオレニハ効カンゾ!』

ウィルスは大声で笑いました。負け惜しみでも的を射ているのが悔しいですね。

『ハーハッハッ。コノママ時間ヲカケテ殺シテヤ』

そんな風に高笑いしているウィルスの口の中に矢が撃ち込まれました。

『ガ、ガガガ…ピー。エラー、エラー』

矢が刺さったウィルスはそんな機械音声を出しました。…あれ?元々ウィルスに侵されてますよね?


「ウィルスがウィルスに感染するとか。無様ね」

そんな呆れた声が隣から聞こえました。見たら黒い装甲を纏った沙夜ちゃんがいました。

「沙夜ちゃん、ですよね?ドーターと合体したんですか?!」

「ええ。まあそんなことより今のうちにトドメさしちゃいなさい」

沙夜ちゃんはサラリと言いました。

「でも決定打がないのにどうやって…」

「バカね。紅雪なら楽勝じゃない」

紅雪なら?…あっ。


「気付いたようね。じゃ、行ってきなさい」

沙夜ちゃんはそう言いながら私を掴んでウィルスの所に投げました。

「いきなり強引ですよ!…まあいいですけど」

私は空中で紅雪を後ろに引きました。

「白峰鏡月流、抉月」

私はウィルスの目を深々と貫きました。


『グアァァ!…クッ。コノオレニウィルストハナメタマネヲ!』

刺されたショックでウィルスは正気に戻ったようです。

『クッ。カタナガ邪魔デ見エン。ダガ武器ヲ手放シタ以上魔法シカ使エンダロウ。ドノミチ負ケルコトハナイ!』

ウィルスは大声で叫びました。

「いえ。残念ながらもう終わりです」

私はウィルスに宣言しました。


『何ヲバカ…ナ。…ナ、ナンダ?力ガ抜ケテ…。…ステータスチェック』

ウィルスはそう言って黙り込みました。

『ナ、ナゼダ。燃料ガ!燃料ガ減ッテ行クゥ!』

ウィルスは動揺して叫びました。

「紅雪は血だけでなく機械の魔導油も吸えます。機械な以上燃料が切れたらどうしようもないですよね」

正直少しあれな倒し方だとは思いますけどね。他に倒す手段がないから仕方ないですが。

『何ダト?!ハ、早クカタナヲ…抜カナイ…ト』

そう言うウィルスの言葉はだんだん弱くなっていきました。

『イ、イヤダ…。消エタク…ナイ…』

ウィルスはその言葉を最後に力尽き、地面に落ちていきました。

最後が少しグダグダ過ぎたかもしれません。

次の後始末などで章が終わればいいんですけどね。

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