ちょっと休憩
だが俺に武器がない事は知られないに越した事はない。
「ミユにはなんの武器が入ってた?」
ミユは、中からカチャリと音を立てて取り出したのは、
「ボウガンだよ。でも、使ったのは一回だけなんだよなぁ…」
いや何にで使ったんだよ。
「ちょうどいい!そこらへんの棒を誰かの頭に撃て」
「え!?まぁどうせ、殺し合うんだからいいけど...」
意外と怖い事言うねこの子
「ピュンッ」
ぴったり、一番近くにいた金髪に当たった。
「イテッ!なんだ!あぁ!」
「バンッ」
肩ギリギリに元警官が撃った。
「動くなって言ったよな?」
俺は窓から体育館へ乗り込み
「今だ!逃げろ!」
一斉に体育館中の人が外に出る。
元警官は焦って銃をカチャカチャしている。それもそうだろう。日本の警官が使う拳銃はSIG SAUER P230で装填弾は8+1だからな。
「俺らも逃げるぞ!」
走ってだいたい10分。雨が降っていた。
ちょうど洞窟を見つけた。
「ちょっと休憩、雨宿りしようか。と言うかここで1泊しようか。」
「うん。わかった。」
「だけど、そのまえに一つ俺は問わないといけない事がある。」
「ん?なに?」
「ミユ、お前は俺と敵対するか?それとも、共闘するか?」
これには、俺が武器を持っていない事を明かすか、明かさないかの見定めでもある。
「もちろん、私は共闘する気だよ。だって昔、いじめられた時にユウマ君は助けてくれたもの。だから今度は、私に助けさせて。」
ミユは、小学校、中学校、高校と一緒だった幼馴染で、小学校のころ転校してきて、いじめられていた。それをずっと、助けてやっていた。当時はヒーロー物が、大好きでミユのためではなく、弱い者を助けてる俺ってカッケーと思っていただろう。
「おう、じゃあ共闘しよう。絶対生き残るぞ。あとな、俺武器配布されてなかったんだよな…」
「うん、なんとなくバック開けた時の表情見てたらわかったよ~」
「ヘックション!」
濡れている服が冷たくて風邪を引きそうだった。そこで、我ながらないとは、思うが、
「なぁ、明日も大事だから、火を起こしたら、服脱がないか?」
変態だと思われても仕方ないと思うが、風邪を引かれては困る。
「う、うん//じゃあバックの燃料とライターで火を付けようか。あと、ぬ、脱いだ服は、紐で乾かしておこうか」
もう、すでに熱があるのだろうか?頬が紅く染まっていて、すごく、ドキッとする。
「そ、そうだな!んじゃ火付けるから紐をどこかに固定しといてくれ。」
そう言って俺は、火を起こし始めた。