たとえば私が消えても、誰も悲しまない
たとえば私が消えても 誰も悲しまない
ポツンと開いた穴は 次第に大きくなって
たとえば私が消えても 誰も悲しまない
思いに駆られ 覆いつくされそうになる
それは
真夏の酷い日照りのようで
それは
真冬の酷い寒波ののようで
耐えられない枯渇を生む
たとえば私が消えても
タトエバワタシガキエテモ
ダレモ……
思いが支配し
闇が手招く
私は 誰に悲しんでほしかったんだろう
誰に 気にかけてほしかったんだろう
そうだ
ほんとうは
たとえば私が消えたら悲しまなかったのは
私が消えても 悲しくなかったのは
私だったんだ