未知の世界、おはようございます
名前。忘れた。思い出せないというのが正しい。
職業。なし。ニートともいう。
したくてしてるわけじゃないけど。
私は病気だ。それも原因不明の。
毎日日記を書く。こんなことやったっけの連続。
そう、物事を覚えておけない病気だ。
覚えておけるのは一日分ぐらい。
朝起きたらまずは?を浮かべる。
そんな毎日。日記に書いてあることも同じ内容だったりする。
『つまらない日常はもうたくさん』
『私には思い出なんてないのだろうか』
原因不明の不治の病。心の底からそう思ってた。
ある日の朝起きた時にふと気づいた。
「あ…れ?」
今までの疑問とは違う。
部屋が変わっていることに気がついた。
そして、昨日のことを覚えていた。
「…」
「起きたか」
「?」
「あれ?失敗?っかしーなぁ…何ミスったんだろ」
ブツブツとつぶやくその人はそのまま部屋の外へと出ていった。
しかし、言語が理解できている。唖然としてしまったから回答こそ出来なかったが、知識が戻ってきている。
これはいいことだと思うが、名前は思い出せないままだ。
他にもいろいろと曖昧なまま。
昨日の夕食は覚えてるけど。
ひとまず、さっきの人に話を聞こう。
立ち上がって気づいた、床に書かれた絵。
絵というよりは魔法陣なのかな?
…私って召喚されたの!?
なんか本調子に近づいたような…
まあ、ここにいても謎は解けない。
部屋の外に出ようと、ドアに近づいた途端、向こうからドアが開いた。
勢い良く。こちら側に。
ドバァン!と大きな音を立てて、私に直撃する。
「あうっ!」
「あっ!?すまない大丈夫か!?」
うう、非常に痛い…。
「ちょっと待っててくれいまヒーラーを…」
ヒーラー?回復術士?え、魔法?
あれ、一気に良く分からないことに。
覚えてないだけ?いやいや、そんなことはなかったはずだ。
「…またやらかしたの?」
「面目ない…」
「…ドジ」
「はい」
「…間抜け」
「おっしゃる通りで」
「…天然」
「その通りだけどひどくないか!?」
「…とりあえずどいて。この子?」
「ああ、よろしく頼む」
頭にかざされた手はとても暖かくて、安心した。
気づいた時には痛みなんてなくなってた。
「…あーあー、マナが減るお腹も減る」
「すまんすまん」
「…なにか甘いもので手を打つ」
「わかったわかった」
苦笑いいながらそう言って、もう一人を送ってから戻ってきたその人は、私にこう言った。
「あー、何から聞きたい?」
どうもこんにちは。
初投稿させていただきます、卯月になと申します。
今まではノートとかに書いていたのですが、
グローバルな意見が欲しいということで、
こういった形で書かせていただきました。
できることなら多くの人の目にとまり、
意見をいただければなぁ、と思っています。
宜しくお願いします。
更新は不定期ですが、できるだけ短いスパンで書いていきたいです。