題名:大好きな人へ幸せを願って
単なる思い付きで書きましたが、軽く読んでみてくだはい
ちょっと鬱注意だと思いますので苦手な方はお控えください
俺の妹は何者かわからない
分かっているのは妹、ということ
俺が小さいころに彼女は家へとやってきた
母さんの知り合いという人からその子は預けられた
ただ、どこから来た人でその人がどんな人かも知らない
故に彼女の正体は実はわかってない
ただ一つ言えることは
俺の妹だっていうことだ
「兄さん?何を書いているんです?」
「ん?あぁ日記だよ」
「日記…ですか、また恥ずかしい小説でも書いているのかと思いましたよ」
「もう俺もそんな年じゃねぇよ」
「…そうですね、ではキリが付いたら下へ降りてきてください、ご飯できてますから」
「おう」
何者かわからないけどこうして兄妹をしている
それは昔から変わらない、あいつがどこの方であろうが俺の妹だ
…なんだが
「あ」
「どうした?」
「…今日は私が作りましたので、できれば…その…」
「冷めないうちに食べてほしい…です」
「…ああ」
かわいいと思ってしまう
妹としてではなく、女の子として
だから、こんな年になってもこんなものを書いてしまう
俺はあいつのことが好きなんだ
あの、あいつが連れてこられたあの日からの一目ぼれってやつだ
けど俺たちは兄妹として生きている
だからこの恋は絶対に報われない
だけど、いいんだ
俺がこの恋を実らせようとすると自動的にこの関係が壊れてしまう
そんなのは嫌なんだ
あいつが幸せになればそれで俺はいい
それが兄である俺の幸せでもあるしあいつを好きな俺の幸せでもあるから
…だから俺は彼女を作った
あいつを、あいつへの想いを消すために
だから、あいつも自分で幸せを作ってほしいんだ
俺の、願いだから
「…これでよしっと」
「読み返すと恥ずかしさ満点だなこれ…いつも通り消しておこう」
「兄さん!」
「うお、いきなり入ってくるなよ」
「兄さんがいつまでも降りてこないからです!さっさと来てください!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ」
「待ちません!」
「あぁもうひっぱるなって!…あぁなんか変なとこ押しちまった!」
「自業自得です」
「…ったく」
--------------これでよかったんだ
「…こんなものを書いていたんですね」
「しかも、保存日が…日記って言ってたのにもう」
…私は誰かわからない
いつの間にか変な人と兄妹にされていたってだけ
最初は嫌だった
けど彼は私を受け入れてくれた
どこの誰とも知らない私のことを妹として見てくれた
そんな彼のことが好きになっていた
けど、私も彼と同じでこの関係を崩したくないがために隠していた
私は彼と結ばれたかったが妹でもいたかったから
なんとも傲慢な考えだけど、これぐらいのわがままは許してほしい
ですよね、兄さん
私の大好きな兄さんですもんね
「…これ、印刷して兄さんの隣に置いとこうかな」
「そうしたら…目を覚ましてくれるかな…」
「…兄さん」
もし、これを見て編集することがあれば
この気持ちへの答えを書いてください
…もう書けないでしょうけど
だって、兄さんはもう
目を覚ましてくれないんだから
----------兄さんはもう、目覚めない
だってこの手で私が
終わらせてしまったんだから
私を忘れるためにつくられたこの俗物と一緒に
だから、私も終わらせよう
この、誰か分からない私の人生を
思いつきで書いたもので申し訳ないのですが、何かありましたら感想をお願いします