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ダイアモンド・ファイア結成秘話  作者: 睦月火蓮
死神部隊本部・星空広場
8/19

別視点

──死神部隊本部・第一訓練室。


ここでは5歳の少年4人が能力の訓練を受けていたが…


「…何だと!?もっかい言ってみろよ!!」


「何度でも言ってやる。君はばか正直すぎる、もう少し頭を使え」

訓練中に、『赤火 豪季(せきかごうき)』、『清城 流一(せいじょうりゅういち)』の二人が口論を始めてしまった。


「二人ともやめなよー!」


「アンタらなー…いいかげんにしろよー!!」

一緒に訓練を受けていた『葉木 森也(はぎしんや)』、『光明寺 晃弥(こうみょうじてるや)』が二人の間に入った。二人の口振りから、どうやら日常的らしい。


森也「ぞくせい的にアンタらのあいしょうが悪いのはわかるけどさぁ」


晃弥「ぼくたちチームなんだから、もう少し仲良くしなよー」


二人「「お断りだ」」


森也「うわ息ピッタリ…」


彼等にはそれぞれ属性を持っている。

晃弥は光、森也は林、豪季は火、流一は水の為に仲が悪い。


「はいはい。そこまでな」


「喧嘩はだめよ、ね♪」

彼等の訓練を担当する二人、『文月 疾風(ふみづきはやて)』、『文月 焔(ふみづきほむら)』が喧嘩を止めた。

この二人は双子の兄妹であり、それぞれ女子部、男子部で、死神部隊長を務めている。


焔は常に笑顔を絶やさない。たとえ怒っている時でも…

今の焔は、まさに怒っているときの笑顔だ。

疾風は黙っているが、かなり顔が引きつっている。

小説だから分からないが、焔は相当やばい顔をしている(たとえるなら般若の面)。


しかし、豪季達はそのことに気づいていない。


その時…焔のケータイが鳴った。


焔「…もしもし……お母さん?」


どうやら母親かららしい。

────────────

『焔。近くに疾風もいる?』


焔「ええ。それがどうしたの?」


『大変。カレンがいなくなっちゃった』


焔「ええっ!?…どういうこと?」


『今日、保育園休みでしょ? カレン一人にさせられないから、連れてきたんだけど…

 星空広場まで来たときに、どこかに行っちゃったみたいなのよ…』


焔「…分かった。私たちも捜すわ」

────────────

疾風「…何かあったのか」


焔「ええ、カレンが迷子になっちゃったみたい…」


疾風「えっ…!?」


焔「でも、この辺りらしいから、私たちも捜してみましょう」


疾風「分かった。…けど、あいつらはどうする?」


カレンの捜索をしたいが、今、豪季たちの担当を離れるわけにもいかない。

その時。


「お困りかい? 部隊長兄妹さん」


焔「…イグニス」


焔の親友であり、女子部副隊のイグニス=ブラッディバレットが部屋に入ってくる。


イグニス「妹ちゃん、心配だろ? コイツ等ならアタシに任せておいてくれ」


焔「でも…」


疾風「いや、ここはイグニスに任せよう。

 ただでさえ普段からどっかしら抜けてるお母さん一人で捜させるわけにもいかないし、

 というか余計心配になってきた」


イグニス「お前は自分の母をどう思ってんだ!?

 まあ、疾風の言葉には一理あるが…」


焔「…確かに、やる時はやるけど…」


ちなみに、二人の両親は組織の幹部である(笑)。

ついに、焔は決断した。


焔「…分かったわ。兄さん、行きましょう」


疾風「ああ」


二人はイグニスに任せ、部屋を出た。


イグニス「…さーてとっ」


残ったイグニスは、四人に目を向ける。

なにかおぞましい笑みを浮かべている。


イグニス「フッフッフ…

 『火炎の悪魔』と恐れられているアタシが、親友の焔(『最強さん』)に代わって、

 お前らを、徹底的に(・・・・)鍛えてやるっ! そこんとんとこ、覚悟しておけ!!」


ある意味、一つのトラウマが出来た瞬間であった。

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