リミッター
ファイ「…さてと」
倒れているラナーテに視線を向ける。そしてブレイに片手を出す。
ファイ「彼の『リミッター』、君が持ってるんだったよね」
ブレイ「『リミッター』…?」
ファイ「?…ああ、そっか」
ブレイは何の事だか分からずにいると、ファイが説明した。
ファイ「ほら。彼が消える前に、落した物あるだろう?」
落していった物…ブレイは心当たりがあった。
ブレイ「これのことかい?」
ブレイが出した物は、ラナーテの耳飾りだった。
ラナーテと同じ紫色の宝石が特徴的だ。
ファイ「ちょっと借りるよ。…といっても、彼に返すんだけどね」
耳飾りを預かると、ラナーテの手に(無理矢理)握らせた。
ブレイはその行為に疑問を抱きながらも、成り行きを静かに見ていた。
すると…ラナーテが目を覚ました。
ラナーテ「………う……ん…?」
ブレイは先程のこともあり、思わず警戒した。
しかしファイは対照的に、軽く腕を組んだだけだ。
ファイ「やぁ」
ラナーテ「……ん? 何だ…お前達か…」
ラナーテは、普段通りの状態に戻っていた。
多少頭が痛むのか、頭を押さえて呼吸を整えている。
ラナーテ「…ファイ、俺に何かしたか?
なんか凄い痛むんだが…」
ファイ「…ああ、まぁ…その…これで軽ーく…」
ファイの持っている物は、銀色の拳銃である。
ラナーテ「…お前な…」
 




