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助っ人
突然、ラナーテがその場に倒れこんだ。
その原因は…
ファイが、何らかの方法でラナーテを気絶させたからだ。
ファイ「大丈夫だったかい?」
ファイの言葉で、思考が戻った。
何故か笑顔である彼に対して、ブレイは多少不快感を抱いた。
ファイ「…君らしくもないねぇ…こんな蔓に引っかかるなんてね。
よっぽど彼のことが心配だったんだね」
図星だった。
ブレイ「…君はどうやってこの場所にいるとわかったんだ?」
ファイ「うーん…そうだね…」
思わず動揺してしまい、多少声が上擦っていた。
ファはそのことに対して、数秒ぐらい間を空けてから満面の笑みで答えた。
ファイ「…勘。かな」
ブレイ「…嘘だろ?」
ファイ「あ、分かる?」
ファイの一言に思わず脱力した。
ブレイの様子を見て、ファイはからかう様に言った。
ファイ「冗談だよ。本当はフィーが教えてくれたんだ」
ブレイ「フィー? あんな幼い彼女が?」
ブレイの言葉に、クスクスと笑うかのようにファイが言う。
ファイ「幼いからってあんまり見縊らない方が良いよ、彼女怒らせると案外怖いからな…後で痛い目見るよ。 特に…喧嘩とか、ね」
ブレイ「…え?」