9 『等価原理』①
それではここからはより具体的に比較していきましょう。
まず『古典力学』での『万有引力』の式は
“F=GMm/r²”
(F:力 G:万有引力定数 M:物体₁の質量 m:物体₂の質量 r:物体間の距離) で表されますが、『等価原理』に照らし合わせてみればこれはありえないとわかります。
『万有引力』と対象となる小部屋βの中にいる人物“b”との関係性を考えれば、小部屋βが自由落下中と仮定した場合、力のかかっていない(無重力)状態の“b”は小部屋αの“a”と同様の状態、すなわち静止状態と等しいと見做されるはずだからです。
本来であれば、無重力の状態で自由落下する“b”は「重力0の静止状態にある」
と考えなければおかしいのです。
実際、小部屋αと同じ力がかかっている小部屋βは、自由落下ではなく地表に置かれた速度0の状態にありますが、これは自由落下中と仮定した小部屋βから見て加速度gで上昇しているのと同じ運動です。
これは静止状態の人から見た小部屋αとまさに同じ運動にほかなりません。
“地表に置かれた小部屋β”と“自由落下する仮定上の小部屋β”との関係性は、両者の比較から“加速度g”のみが浮上してきます。
そして小部屋αと小部屋βの力が同じだとすると、小部屋βの式がひどくおかしいことに気付かないでしょうか。
小部屋αの運動方程式は F=ma(m:質量 a:加速度)です。
小部屋βの運動方程式は万有引力を表す方程式 “F=GMm/r²”(F:力 G:万有引力定数 M:物体₁の質量 m:物体₂の質量 r:物体間の距離)を適用します。
a:加速度は速度を時間で割ったものですから距離を時間の二乗で割ったと考えて “F=mr/t²”(r:距離 t:時間)という式に直せます。
これなら両者の単位がまるでそろっていないのが一目瞭然でしょう。
先に私の考える結論を述べると、おそらく『万有引力』の式の方が間違っていると思われます。
私の考えでは『万有引力』の式はこうなります。