4 『質量』・『万有引力』・『重力』についての考察 ②
次に『一般相対性理論』について考えていきます。
『一般相対性理論』では、『光速度不変の原理』と『等価原理』を前提にしてそれぞれの状況における運動法則の関係性をとらえます。
『光速度不変の原理』とは、「光の速度はどの慣性系から見ても常に一定の速度で進む」というアインシュタインが提唱した原理で、一般相対性理論の根幹をなす理論となっています。
光の速度(光速度)は一般的に“c (celeritasの頭文字。ラテン語で速さの意)”の記号で表され、真空中を299792458 m/sの速度で進むと定義されています。
『等価原理』とは、上記の『光速度不変の原理』と並んで一般相対性理論を支えるもう一つの基礎理論であり、「一様な重力場と慣性座標系に対して一様な加速度で動く座標系とは物理的に同等である」というものです。
より噛み砕いて言い直しますと、『物体にかかる重力と、物体が移動を始めるときにかかる加速度は同じ力と見做してもいい』という考え方で、『等価原理』の“等価”とは、その二つの力(重力と加速度)のことを指しています。
古典力学の質量等の公式との比較を始める前に、それぞれの“力”についてもう少し整理しておきましょう。