15 空間概論①
空間概論①
『直交座標系』と『極座標系』
『一般相対性理論』で示される世界は、“時空”が四次元であること、すなわち“時間”が担っている一次元と、残り三次元の“空間”が結びついて構成されていると考えられています。
いちいち言及されることはありませんが、こういった話題が出た場合に皆さんがまず頭に浮かべる“空間”のイメージは“前後” “左右” “上下”の三方向に真っ直ぐ伸びてゆく“三次元空間”でしょう。
異論はあるでしょうが、このように基本的に変数が等間隔で規則的に増えてゆく“三次元空間”を数式を表わす時に用いられるのが『直交座標系』だと考えてください。
考察の趣旨をはっきりさせるために、さらに単純化させるなら
〇各々直角に交わる三方向の直線の軸が、“三次元空間”を果てしなく真っ直ぐに伸びてゆく世界が『直交座標系』。
〇座標の中心に置かれた“基点”から等距離の点を取る、閉ざされた世界を表すのが『極座標系』。
ここでは両者をそのような意味に限定して使います。
また、虚数を使った『複素平面』も出てきますが、虚数(複素数)の性質の内、非常に限定的な部分しか利用しないこともあって、予め一般的な複素数と区別を付けておこうと思います。
『極座標』でも虚数方向に次元を追加するという用途に、それも上記の等式で表わされる図に限定して利用することになりますので、『複素平面』改め『拡張次元平面』という呼び名を用いることにします。