14 エネルギーの分類(カテゴライズ)
そもそも運動とは、エネルギーとは何なのでしょうか。【『質量』・『万有引力』・『重力』についての考察 ③】で行った定義づけを踏まえて、個別に解き明かしていきたいと思います。
まずはエネルギーについておさらいしておきましょう。
① 力場エネルギー
電磁波(光)を筆頭に、空間を光速で伝播するエネルギーをここに分類しています。
電磁波・電場・磁場・クーロン力(引力・斥力)の四種類。
② 慣性エネルギー
ある時点の状態を時間の経過にかかわりなく維持し続けることを前提としたエネルギー。
質量・電荷の二種類。
③ 運動エネルギー
①と②が組み合わさった、時間経過によって状態が変化する、あるいは状態変化を起こすエネルギー。
熱・加速度を伴う物質の移動・重力・その他諸々のエネルギー。
速度を持つ物体は、“慣性の法則”から運動エネルギーを持っていると定義されています。
では物体が速度を持つとはどういう状況を指してそう呼んでいるのでしょうか?
“速度”とは、物体の位置が時間経過とともに変化していく現象における時間単位あたりの位置変化の度合いを表わしたものです。ならば“物体” の“位置” と“時間”との関係性の中に解明の鍵が隠されている可能性が高いとみるべきでしょう。
そこで、“物体” “位置” “時間”の関係性を少しばかり入れ替えてみましょう。つまり“物体の位置”は固定されたままで、“空間の位置”が入れ替わっているというふうに観察者側の視点を変化させるのです。
そのように思考を巡らせる行為はアインシュタインが“空間”と“時間”を古典力学的な“絶対位置”と“絶対時間”の概念から解き放ち、歪みを伴う“四次元時空”として別の概念に作り替えたのと、ある意味似たような手順を辿っていると言えるかもしれません。
ただし、こうした今までになかった概念をいきなり提示されても、納得して受け入れるのには少々抵抗があるかもしれません。
ですので、少々遠回りにはなりますし私なりの解釈を交えたものになりますが、“空間”についての概念をより深く掘り下げて解説していこうと思います。
独自の視点、着眼点を多く含みますのですんなりと受け容れ難い部分も多々あるかとは思いますが、よろしければ最後までお付き合いください。