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録・記・旗


「次の方~」


人がそう多くないため順番が来るのも早い。


真ん中のお姉さんは私と同じくらいだから親近感が湧く。



「こんにちは」


「こ、こんにちは」



でも、やっぱり、緊張する。笑顔で挨拶してくれたお姉さんに少し引き攣った笑顔で返す。


見かねたバロンが肉球で頬を揉みほぐしてくれた。バロン尊い。ありがとう。



「本日は登録ですか?依頼ですか?」


「登録です」


「では、登録用紙の記入をお願いします」



目の前に紙とペン。名前、職業、得意なことなど簡易な記入欄が並ぶ。


名前はルイーゼ。職業は見習い。何見習いかは、まだ分岐していない。



イディ夢では、所有スキルによって選択できる職業が決まる。スキルがない初めは無印の「見習い」。そこからスキルを増やすと職業の候補が現れ、プレイヤーはいくつかの候補の中から職業を選ぶ。


私が持っているスキルはテイム、識別、応急手当、水魔法の四つ。候補は出ているけれど、まだ選択していないため「見習い」のままだ。



「その子は従魔ですか?」



用紙と格闘しているとお姉さんから声がかかる。視線の先はバロンである。



「はい。私の心強い相棒です」


「素敵な相棒さんですね」


「ありがとうございます」


バロンの素晴らしさが分かるなんてお姉さんは相当な遣り手だ。



「混乱防止のため、冒険者ギルドでは従魔の登録も行っております。用紙の下方、こちらにその子の名前をお願いします」


記入中の用紙の下の方、従魔と記された欄がある。


なるほど、ここに記入するのか。



「その子の場合は問題ないとも思いますが、従魔を見た住民が街中に魔物が出たと誤解されることがあります。そういった時の証明書としてギルド証を使用できるのでご留意下さい」


たしかに街中で突然、大きな魔物とかが現れたら騒ぎになりそうだ。見た目だけで判断できない場合は特に。



「また、街中で従魔が問題を起こした場合、その主が責任を負うのでお気をつけ下さい」


「はい」


まぁ、従魔の行動は主の責任、当然である。甘やかすだけ甘やかして、人を噛んだら従魔が悪いとか言い出す主とかいたら駄目だろう。バロンは賢いし問題なさそうだけど。


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