表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
災厄の魔法使い  作者: 沢地 アイ
10/10

海底の街

ひっさしぶりの更新です!なんだか懐かしい...!

とても短いですが、ぜひご覧ください!



夢を見た。


何も無い、真っ暗な空間に、一人で佇む夢。


壁も屋根も無いというのに、


まるで牢屋のようだった。





ーーーーーーーーーーーーーー



深い深い海の底、光が当たらない深海で、ヨハルを乗せた列車は絶えず走り続けていた。


しかし、(しばら)くして、


「ん.........。」


ヨハルが目を覚ました、ちょうどその時、


[ ゴーーーン ]


と、遠くで鐘の音が響いた。


「!? 鐘?海の中だろ...... !」


ヨハルが驚いて窓のカーテンを開けると、



「! なんだここ....!?」



....青白い石造りの建物と路、高い碧色の木々、行き交う人々、空中を漂う鮮やかな魚達。


「.......空がある.....。」


灰色の空が広がっている。しかし、間違いなくここは海の中なのだ。


「どうなってんだよ.......。」


口では動揺していながらも、ヨハルの胸は静かに高鳴っていた。


ーーーーーーーーー


[ お降りになる方はどうか、お忘れ物の無きようお願いいたします ーーーー。]


ヨハルは降りることを決めた。

他の乗客達の中にもここで降りる者はいるようで、あちらこちらから、荷物を持つ音、服の擦れる音、足音などが聞こえる。


「ご乗車ありがとうございました〜。」


従業員が優しく乗客を送り出している。

ヨハルも他の乗客達に続いて、列車を後にした。


「ん〜......。」


一つ大きく伸びをする。続いて彼は辺りを見渡した。


「(.....空気が普通にある。本当にどうなってんだよこの世界は...。)」


ふと、彼の頭上を魚が横切った。ひらひらとそのヒレを羽衣のように踊らせ、当たり前のように空中を泳いでいる。


それからヨハルは、行き交う街の人々を、ゆっくり歩きながら浅く観察した。


「(意外とまともな風貌の奴らばっかりだな。)」


否、まともでは無い。しかし、異形のものを既に見てきた彼にとってはそう思えたのだ。


「(ん?あれ図書館か?)」


大きくて立派な木製の建物が見える。恐らく図書館らしいそこの出入り口からは、時々沢山の本を持った者が出てくる。


「(行ってみるか。)」



静かな高鳴りを感じながら、ヨハルはその図書館へと、その足を向けた。





〜海底の街〜


ご閲覧ありがとうございました!

よろしければ、感想や評価のほうもよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ