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Story 2.変態への道



15禁なのでこれが限界なのですぅ〜。



「姉貴、起きろ」

 その声と共に体を揺さぶられた私は目を覚ました。

 そして最初に見たのは、私の姿だった。

「戻ってないのか」

「そう簡単に戻ったら苦労しねえよ。つーか、早く起きて行こうぜ」

「その前に飯だ」

「そんなの作ってる時間無えよ」

 私は時計を見た。

 時刻は8時45分。ヤバい時間である事は間違い無い。

 私は慌ててベッドから出て着替えを済ませた。

「有紀雄、モタモタしてねえで行くぞ」

 鞄を取り、部屋を出て階段を降りる。

 靴を履き、ドアを開ける。

「有紀雄!」

 叫ぶと支度を終えた有紀雄が降りてきた。

「お前、Yシャツは中に入れろ」

「嫌だよそんなの」

「格好悪いからな、お前」

「解ったよ」

 言って渋々Yシャツをスカートの中に入れる有紀雄。

「これで良いか?」

「ああ。あと急げ」

 有紀雄が靴を履き、外に出る。

 私はドアを閉めて鍵を掛けた。

「ダッシュ!」

 言って学校まで駆ける。

「ずるいぞ姉貴!」

 有紀雄が慌てて後を追って来た。

「遅えな、姉貴」

「悪かったな」

「先行ってるな」

 そう言って一足先に駆けて行った。

 何かもう面倒だな。

 私は走るのを辞めて歩き出した。

 駅に着き、定期を出して改札を通り、ホームに出て電車を待つ。

「有紀雄」

 と声が聞こえて右肩を叩かれた。

 振り向くと夏奈子が居た。

「夏奈子、何で?」

「元カレに聞いたのよ」

 ああ、そうか。こいつ、新一と付き合ってたんだっけ。あれは気の毒だったな。

「ごめんな。俺の所為で別れる事になって」

「何で謝るのよ?」

「え、だってほら。昨日、廊下で」

「ああ。あんたが飛び出してきて私にキスした時か。そんなの別に気にしてないからさ。それに、こうしてあいつなんかより格好良い彼氏ゲット出来たんだもん。感謝してるわ」

 否、あれは新一を狙ってやっただけで、こいつとキスしたのは不可抗力だ。

「それより知ってる? 新一の奴、もう新しい彼女作ったのよ」

「マジで?」

「うん。お相手は隣のクラスに居る不良だって。全く、あんなのの何処が良いんだか」

 私だった。

 有紀雄の奴、私の体返せ。

「夏奈子、その不良、俺の姉貴だから」

「マジ? ごめん、知らなかった」

「良いよ、別に。事実だから。それより、放課後時間有るか? 渡したい物があるんだけど」

「放課後に渡したい物。何だかドキドキするわ」

 そんな事を話していると、電車がホームに進入してきた。

 私たちは電車に乗り込み、座席に座った。

 ドアが閉まって発車する。

「……………………」

 話題が見付からない。取り敢えず適当に話し掛けてみるか。

「「あのさ」」

 二人同時に声を掛けた。

「夏奈子から言ってくれ」

「そう。じゃあ言うね。今日さ、私ん家に来ない?」

 夏奈子からのいきなりのお誘い。これは行くべきだ。

「行って良いの?」

「うん。有紀雄に来て欲しいんだ」

「ああ、じゃあ遠慮無く」

「じゃあ学校終わったら真っ直ぐ家ね」

「うん。じゃあ放課後じゃなくて家行ってから渡すよ」

 と言う訳で間の時間をすっ飛ばして夕方。

 私は夏奈子の家の夏奈子の部屋に居た。

「で、渡したい物って?」

「ああ、これなんだけど」

 そう言って包装紙に包まれた物を渡した。

 これは昨日、私がたれパンダのパンツを自宅で包装した物だ。

「開けて良い?」

「ああ」

 夏奈子は包装紙を綺麗に開けた。

「なっ!?」

 刹那、夏奈子の頬が真っ赤になった。

「お前が昨日、服屋で欲しがってたパンツだ」

「……バカ!」

 夏奈子の投げたパンツが私の顔を覆う。

 私はパンツを退かした。

「要らないって言ったでしょ!?」

「え、でも思いっ切り欲しがってたじゃん」

「……あ、有り難う」

 言って申し訳無さそうにパンツを取る夏奈子。

「だ、大事にするね」

「ああ」

「て言うか、彼氏に最初にプレゼントされた物がパンツってのもねぇ」

「嫌なら返して来るが?」

「そんな事無いわよ」

 言ってそのパンツをタンスに仕舞う夏奈子。

 そうだ、忘れてた。

「夏奈子、はだ……」

 やめとこう。人間としてこれはどうかと思う。

「肌?」

「何でも無い」

「最後まで言いなさいよ」

「え、じゃあ言うよ。お前の裸を見せてくれ」

ピシッ!

 夏奈子のビンタが私の頬に放たれた。

「痛!」

「最っ低!」

「最低なもんか。健全な男の子なら普通の事だぞ」

「エロ本で済ませなさい!」

「エロ本じゃ物足りないんだ」

 何を言ってるんだ私は。

「変態」

 全くその通りだ。って、認めてるし。

「ま、まあ、そんなに見たいんなら、一寸だけなら見せても良いけど……」

 マジで!? ラッキー! って、何考えてんだ私は!?

「良い? ホントに一寸だけだからね?」

 そう言って服を脱ぎ始める夏奈子。

 此奴、マジで見せる気だ。つーか、やべえ。興奮して勃ってるし。ブレーキブレーキ。

「あのさ、やっぱ今度で良いよ」

 私はそう言ったが、時既に遅し。夏奈子は全裸になっていた。

「もう脱いじゃったわよ!」

「そう……みたいだね」

 私は苦笑した。

「どうお? 満足した?」

 どうだろう。

「もう少し見せてくれ」

 うわ、変態だ私。

「わ、解った。もう少し……否、有紀雄が納得行くまで・・・」

「マジ? だったら丸一日このままで居てくれ」

 うわ、最低だ。下の下だ。

「そ、それは……否、彼氏の頼みだ。貫き通すわよ!」

 変な所に火が点いてしまった。

ガチャ

 ドアが開いて男の子が入ってきた。

「うわっ、姉ちゃん何やってんの?」

 ドーンっと効果音を鳴らして床に手を着く夏奈子。

「春樹、何も見なかった事にして出て行ってくれ……」

「もう見ちゃったよ」

「出て行け!」

「な、何か分かんないけど兄ちゃんもやるね。姉ちゃんを裸にするなんて」

「否、俺は何もしてないよ。此奴が勝手に脱いだんだ。パンツを買ってくれたお礼だって言って」

「うわぁ、姉ちゃんそう言う趣味有ったの?」

「消えろ。今直ぐ消えろ!」

 夏奈子が立ち上がり、春樹を蹴って追い出し、ドアを閉めた。

 その隙に私は夏奈子の洋服を隠した。全裸をじっくり堪能する為に。

「有紀雄、私の服何処へやったの?」

「知らねえな」

「無えならしょうがねえな。このまま居るしか無い」

「嫌よ!」

「無えならしょうがねえな。このまま居るしか無い」

 私がそう言うと、夏奈子はペタンと座り込んだ。

「あんたは私を使って何がしたいのよ?」

「フラストレーションの解消」

「変態だ……」

「その変態の言う事を聞いて本当に裸になってる時点でお前も十分変態だからな」

「有紀雄、別れよう」

「ちょっ、お前本気で言ってんのか?自分から付き合ってくれって言っておいてそれは無いだろ」

「……………………」

 夏奈子は反論出来なかった。

「……悪かったよ。返す」

 言って私は服を取り出して返した。

 夏奈子は服を着ながら言う。

「やっぱあんたが隠してたのね」

「ああ。お前の裸をたっぷり堪能する為にな」

「変態だぁ!」

 面白かったので私は笑った。

「何が可笑しいのよ!?」

「否、何でも無いよ。じゃあ、俺はもう帰るね」

「え、帰っちゃうの?もう少し居てよ」

「裸になってくれるか?」

「帰れ」

「はいはい、帰りますよ」

 言って私は鞄を持って夏奈子の家を跡にした。

 それにしても夏奈子を弄るの楽しかったな。今度は何させよう。

 この時、私は未だ気付いていなかった。自分が変態の道を歩みつつある事に。



To be continued...


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