おれの能力は……これだ!他
森の中の道中は特に襲撃とか無かったので、歩きながら彼女がーーーーー永琳ーーーーーがいうにはあのコンクリートの壁の中、もとい特殊な材質でできている壁の中には、妖力とやらを感知する機械があると言う。妖力って何と聞くと
「妖力というのは妖怪が使う力のことよ。人間なら霊力だし、神なら神力よ」
とのこと。
……こっちにも神はいたらしい。
で、おれは妖力というのにピンときた。力を制御出来るようになったというのはぶっちゃけると、この妖力とやらを無意識にコントロール出来るようになっていたからだ。これの正体がはっきりした瞬間、永琳に見えるのは霊力なんだなって思った。
とりあえず何故かフレンドリーになってしまった永琳に連れられ、家に案内してもらった。入るときは妖力とやらを内に隠して永琳の顔パスで入れた。隠すときに
「なんでそこまで完璧に隠せるのよ……」
と呆れた感じでいわれたが、できるんだからしょうがない。
話がそれたが永琳の家に来た。
……和です。
昔の日本の、それも貴族様みたいな家だった。そしてでかい。顔パスというのもうなずける。
「とりあえずここで待ってて」
とちょいと広めの部屋に案内された。永琳は報告書を提出するとの事。……で、おれはすることも無いので寝る事にした。
そいつは、月読命は、微弱な妖力を感じとり、立ち上がった。ツクヨミはそいつを殺す為にそこへ向かう。
この都に妖怪が入るとは……
妖力を感知する機械は壊されたか?隠れて来たか?それとも能力か?
一番目はあり得ない。壊されるとその情報は伝わるからだ。ツクヨミが最後に確認したときはひとつも壊れた様子が無かった。
二番目もあり得ない。機械は体から漏れる、それこそ微弱でも妖力などを感知する。流石に体の中は見る事が出来ないが、霊力妖力神力は完全には隠しきれない。それに加え死角はない。
とすると未知数である能力であろう。
ツクヨミは歓喜した。久々に強いやつと戦える、と。能力があるものは大抵が強い。別にバトルジャンキーではないのだが神であるツクヨミと張り合える者が今までいなかったのだ。訓練だと殺すのは不味いため、力が出しきれない。とかいって中途半端な妖怪だと、不完全燃焼でストレスがたまってしまう。
要するにツクヨミというやつは書類などでストレスがたまっていたのだ。ここの神は仕事があるのだ。
そして、遂にツクヨミは妖力の発生源、永琳の家に来た。
ツクヨミは困惑した。ここに住む永琳は戦闘力こそあまり無いものの、逆に感知に関しては秀でていたはず。かなわないにしても報告はするはずだ。だがしかし、それをおいてもここに居られることは問題だった。ここには薬品が置いてある。それこそ危険な物が。ここで暴れればそれらを割って大変な事になるかもしれない。
……家の外にとばせばよいか。
ツクヨミはそう簡潔づけふすまを開ける。そこには、少女が寝ていた。
「おい」
……あ、ああ?
おれは至福の時間を潰してくれた野郎を見るためうしろを向く。
そいつはなんといっていいか、全体的に白?青?みたいな服を着ていた。こんな服見たことないです。見たかんじ男。
ここまで考えてそいつがぶれた。いや、薄く別れた。はっきりした色のそいつはそこにいるが薄い色のそいつはおれに殴りかかってきた。
【見る程度の能力】
はあ?なんの事?
いろいろ困惑していると、本当に殴りかかってきた。勿論、とっさに避けた。
「なんの真似だ?」
「それはこちらのセリフだ妖怪。何しに来た。」
そういっているこいつの顔は笑っていた。
……おーい。戦うのー。……正直今までの奴とくらべものにならないくらい強いと分かる。そしてこいつは、霊力でも、ましてや妖力でもない。恐らく、神。
「笑ってますが」
「…………」
置いてあるものを蹴散らして距離をとり、お互い構える。そして、一歩踏み出しーーーーーお互いの頭に矢が刺さる。
「いってぇぇぇぇぇええっっっっ!!」
痛みの余り地面に転がる。向こうも同じ用に転がる。
無論この矢の犯人は永琳だろう。矢を抜いて、横を見ると視界が黒い
ドッッゴォォォォンン……
目が覚めると神と一緒に説教された。
この神、名を月読命というらしい。……え?まじ!?日本でそれなりに名の知れてた気がする神じゃないですか。
と、普通なら敬意を示す?べきだが昨日、苦を共にしたため、何故か友情が芽生えてしまった。なのでため口である。何があったかはノーコメント。
「おい」
「ん?」
「お前、名はなんだ」
「…………」
いまさら?とは思ったものの、考えたことはなかった。名乗ってないし。
正直前世の名は使いたくない。というか覚えてない。おれが悩んでいると、ツクヨミが考えてくれるそうだ。持つべきは友だね!……前世のおれからすればおかしいが。何があったんだろうね、神様。目の前にいるけど。
二人?そろってうんうん唸っていると、見えた。
蒼
「……蒼」
「うん?」
「蒼、蒼だ。うん」
「ほう、なるほど。お前に似合ってると思うぞ、蒼」
ふっ。早速名前で呼ぶとはな。
と、青春臭い事をやっていると永琳がやって来た。ちなみにここは永琳の家です。
「名前が決まったみたいね」
「ああ、」
こいつ聞いてたな。
コトッコトッとお茶が置かれる。おれとツクヨミの分みたいだ。永琳に礼を言って飲む。
……ああ、うまい。
…………なんでこんなほのぼのしてんだ。
何か何か会話を……!!
……あった!
「なあ、ツクヨミ」
「なんだ」
「おれはここにいていいのか?」
「妖力を隠しているなら問題ない。それに永琳の助手的位置にいる」
「ふーん」
………………
「蒼」
「ん」
「こい」
「どこ
ガシ!
ズルズル……
襟もとを引っ張られてます。そして尻が熱いです。
「ツクヨミ!歩く!歩くから放して!熱い!熱いから!」
はたから見れば滑稽だったろう。手足をばたつかせているが、聞く耳を持たないのかツクヨミは無言を貫いている。永琳に助けを求めようと目を見る……見る……。い、いない。あいつ逃げやがったな。
……おれは早くつくように祈るしかなかった。
おれは今広い空間にいる。壁を見ればいろんな武器があった。
「ここはどこだ」
おれは近くによって武器をみている。お、これは……。
「ここは訓練所だ。昨日の続きをするぞ。人払いはしてある」
「ほーい」
刀だ。実は前世で使ってたりする。いや、習っていたというべきか。小学生のときコイツだけは真剣にやっていた。近くにやってる人がいたから習ってみたという感じだ。
おれは刀を手に取る。何度か振るう。……懐かしいな。
「使うのか?」
「手加減してくれ」
お互い距離を取って構える。
また、薄いツクヨミが殴りに来た。これに当たっても問題ないんだが……。
「……どうした」
うっとおしげに目を細めたからかツクヨミが聞いてきた。
「いや、おまえが別れるんだ」
「なんだそれは。病気か?妖怪が病気になるというのも変な話だが……。永琳にみてもらったらどうだ」
「ああ、医師だったりもするんだっけ。悪いなツクヨミ」
「よい」
ツクヨミの見立てでは病気らしい。おれもそう思っていたが。おれは永琳に見てもらうため訓練所を後にする。道は覚えている。ツクヨミも来てるし迷う事はないだろう。
ところ変わって只今、永琳に見てもらいました。
「人基準でいえば目に問題はないわ」
「ふむ、とすると能力であろう」
「能力?」
「そう。過去、もしくは今、○○程度の能力と頭に思い浮かばなかった?」
「あ~。思い浮かんでる」
「なに?」
「……【見る程度の能力】」
「ほう」
ほうってなんだよ。意味がわからんのだけど。能力だから何だよ。見るって今見てるじゃん。
「蒼。恐らく我の姿が別れるのは能力が発動しているからだ」
「はあ……」
「能力っていうのはとても強力よ。使いこなせるよう頑張りなさい」
使うってどう?
「我の姿が別れている以上、ただ今を見るだけではないのだろう」
そういってツクヨミはどこかへいってしまった。
今……ね。薄い色とはっきりしている色は動きがそっくりなんだよな。推測するにあれは未来を見ていたということかな。我ながらこんな考えするとはおもっていなかったが。
……なるほど。もしそうならまさに見てるな。
「使い方がわかった」
「あらそう」
なんでこんな簡単に受け入れたかわからんが……この能力は要するに○○を見るって事なんだろう。戦ってるときに発動してた理由は恐らく、命の危険を感じたから。ツクヨミのあの最初の攻撃。実は、あれを見ていなかったら、避けられなかったかも知れない。そのぐらい速かった。
さて、試しに使ってみるか。この保健室っぽい部屋の道具の名前が見れるか。
………………だめか。
名前は見れないみたいだ。
「……いつまでここにいるのかしら」
おれは永琳の方を向く。永琳の数秒先の未来。
なにかが体の中から抜けていった。……見れた。本当に見れただけだ。永琳がおれに向かって何かを言ってきた。音は聞こえないみたいだ。
「何見てるの」
「なるほど」
音を足せば全て一致するな。
「何がなるほど、よ」
「いや、能力を使った結果だよ」
「へえ……」
とりあえずおれのために用意してくれた部屋に戻る。永琳にも仕事とかあるみたいだしおれがいても邪魔なだけだけだろう。
「ところで……」
なんでしょうか
「あなた女よね」
「ああ」
修行中に血とかで汚れたから、湖とかで服とかを洗ってたのだが、そんときに裸になったりするもので……。ああ、女だ、と。別についてるかついてないかの違いだからどうでもいいんだよな。胸ないし。体の大きさの違いもなれたから。トイレも行かないし。
「なんで男口調なの?」
う~ん。なんでって。前世が男だったからとは言えないし。別に女になったからといって口調を変える必要は無いと思うんだ。
「別によくね?」
「……そうね」
話も終わったようなので永琳の方に向けていた体を後ろに向けて部屋に「まだ話はあるわ」……そうですか。
「なんでシャワーとかの使い方がわかっていたの?」
前世で使ったことがあるからです。とは言えない。言ったら何されることやら。
……うん、能力を信じて、発動!いまのおれの最善の言葉!!そして、また何かが抜けていく。
能力で使い方が見れたんだよ
「能力で使い方が見れたんだよ」
「能力の使い方が分からなかったのに?」
もう一度発動!!
無意識に発動してたんだよ
「無意識に発動してたんだよ」
「そう、てっきり前にこっそり入ったとかだとおもったわ」
「おいおい……」
今度こそ部屋に行くため、歩を進める。超怖かった。恐るべし永琳。
部屋に着いたおれは、座って能力について考えていた。
物の名前と生き物のは見ることが出来なかった。未来は見れた。最善の一手も見れた。ただこの場合は、胡散臭いが心の目というやつで見ているんだと思う。そうとしか説明できない。そして、能力を使うと何かが抜けていく感覚があるが、恐らく妖力だろう。見るとさっきより減っている。……ん?見る?……妖力とか見てんのか、これ。
目で妖力だけを見る。
その瞬間視界が黒くなった。とおーくの方にぼんやりそれらしきものが見える。あれは妖怪か。能力を解除する。一瞬で部屋になる。そして今度は心の目で妖力だけを見る。視界は変わらないが何となく見える。この感覚は掴めないな。ただ、さっきよりよりは使い勝手はいいだろう。気配は消せても内包する妖力は消せまい、みたいな。
そしておれは飯の時間になるまで能力の試行錯誤をしていた。
別に飯は食わなくていいんだが出してくれる以上食わない訳にはいくまい。うまいし。
ちょっと急展開ですかね。




