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バンド内恋愛はダメだと一般的に言われていますが  作者: ねくら
第2章

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初デート①

段々と暖かくなってきた。

バンドとしては、音源審査の結果がそろそろ出る大事な時期。

ライブ出演を重ねつつ、待つことしか出来ない日々を送っていた。


そんな中、今日はプライベートで物凄く大事な予定がある。

ほのちゃんとの初デートだ。


付き合ってから、バンド活動では頻繁に会っていた。

しかし、ちゃんとしたデートは出来ていなかったのだ。

この間、ようやく誘うことができ、今日がその当日ということだ。


場所は原宿。

服を見たり、甘いものを食べたりと、王道のデートがしたかったから原宿だ。


僕は待ち合わせの15分前に到着した。

ほのちゃんはまだ来ていないみたいだ。よかった。


しばらくすると、駅の改札から一際可愛い女性が現れた。

ほのちゃんだ。


ほのちゃんはお洒落な柄の青いワンピースを着ている。

いつもと少し印象が違ってて…可愛い。

見惚れていると、ほのちゃんはこちらに気づき、小走りで寄ってきた。


「先輩…!おまたせしました!」


「いやいや全然!」


可愛いと伝えるべきか…伝えるべきだろう。

もう照れくさいとか言っていい歳じゃない。

素直に伝えよう。


「今日も可愛いね」


「あっ…えっと…ありがとうございます…」


ほのちゃんの顔が真っ赤になった。

予想以上に照れている。

こっちまで恥ずかしくなってきてしまった。


「じゃ、じゃあ行こうか!まずはお昼を食べよう…!」


「は…はい!」


僕は予約しておいた店の方へ歩き始めた。

すると、ほのちゃんが何か言いたそうに立ち止まっているではないか。

どうしたのだろう。


「ほのちゃん?」


「あ…あの…」


「どうかした?」


「せ、先輩…」


「ん?」


「…」


小声過ぎて聞き取れなかった。

僕は再びほのちゃんの近くまで歩み寄った。

するとほのちゃんは背伸びをして、僕の耳元でこう言った。


「…手繋ぎたいです」


吐息の様な小さな声だが、確かにそう聞こえた。

耳元でささやかれたことで、破壊力は通常の倍はあっただろう。


僕はほのちゃんの小さな手を握り、再び歩き始めた。


心臓がバクバクしている。

女性とデートした経験はあるのに、初めての様に緊張している自分に気が付いた。

すると、なんということだろう。さらに緊張してくるのだ。


何か話さなければ…!


「今日、お昼イタリアンにしちゃったんだけど、大丈夫だった?」


「…あ…はい!好きです…!」


「そっか…!よかった!」


終わってしまった。

何か話題…


「初デート遅くなっちゃってごめんね?」


なんだその話題…!

自分で言っておいて、すぐに後悔した。


「い…いえ…先輩から誘ってもらえて嬉しかった…です…私もそろそろ誘おうと思ってましたし…」


「そっか…!よかった…!」


さっきからよかったしか言ってないぞ僕!


「あ…あの先輩?」


「ん?」


「いつも通りで良いですよ…?」


「なっ…」


ほのちゃんには敵わない…


「ご…ごめん…なんか緊張しちゃって…」


ほのちゃんはくすりと笑った。

笑顔も可愛い。


「…そんな緊張しないで下さい…私も緊張してたんですけど…先輩に会ったら落ち着いてきました…」


「そ…そっか…そうだよね…!いつも通りにするわ!」


ほのちゃんはまたくすりと笑った。

そんなこんなで、昼食のお店に到着したのだった。


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