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パーティを追放された俺、なぜか女だけの最強ハーレムパーティを作っていた  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)


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第14話 王都ギルドでの再会は遅すぎる

第14話 王都ギルドでの再会は遅すぎる

王城の庭で温室を整えた翌日、俺たちは王都の冒険者ギルドに呼ばれていた。

理由は簡単だ。

祭りの後、城下の依頼が一気に増えて、ギルドが処理しきれなくなったらしい。

王から「支援魔法使いの力を見せてやれ」と直々に言われたのだから、断る理由はない。


ギルドの扉を押すと、いつものざわめきが一気に押し寄せてきた。

酒の匂い、汗の匂い、鉄の匂い。

王城の静けさとは真逆の空気だ。

俺は数珠の留め具に指を乗せて、胸の奥の呼吸をひとつ整える。

ゆっくり、確実に。

騒がしい場所ほど、布を厚く敷く。


「ユウマ、なんか視線が多いよ」マリアが小声で囁く。

金色の髪が揺れて、彼女の笑顔は場の角を丸くする。


「噂になってるんだろうな」ケイルが肩で笑った。

杖を軽く回しながら、わざと余裕を見せている。


セリアは冷静に周囲を見渡し、「理にかなっている。

王城での働きは、数字にならなくても広まる」と淡々と告げる。


リリィは剣の柄に手を置き、少しだけ眉を寄せた。

「……でも、嫌な気配もある」

その瞬間、奥のテーブルから立ち上がった男がいた。

派手なマント、無駄に光る装飾。

俺を追放した旧パーティのリーダー、ダリオだ。

背後には、かつての仲間たちの顔も見える。

リリィが一瞬だけ肩を震わせた。


「おいおい、誰かと思えば……支援魔法使いのユウマじゃねえか!」ダリオが大声で笑う。

笑い声はわざとらしく、周囲に聞かせるためのものだ。

「王城に拾われたって噂は本当だったのか? 地味で役立たずだったお前が?」

ギルドの空気がざわつく。

誰もが俺を見ている。

昔なら、ここで言葉を詰まらせていたかもしれない。

でも今は違う。

俺は胸の奥で呼吸を整え、ゆっくりと立ち上がった。


「役立たずかどうかは、数字で測ればいい」俺は静かに言った。

「ただし、数字はあとからついてくる」

ダリオの顔が引きつる。

周囲から小さな笑いが漏れた。

彼は慌てて声を張り上げる。

「はっ、口だけは達者になったな! じゃあ証明してみろよ。

今ここで依頼を受けて、俺たちより早く片付けてみろ!」

ギルドの受付嬢が困った顔で俺を見る。

だが、俺は頷いた。

「いいだろう。

依頼は?」

「ちょうどいいのがあるわ」受付嬢が差し出したのは、王都近くの森で暴れている魔獣の討伐依頼だった。

危険度は高い。

普通ならパーティを組んで挑む案件だ。


「俺たちが先に行く!」ダリオが仲間を引き連れて出ていく。

ギルドの空気は完全に見世物になっていた。


――森。


魔獣の咆哮が響く。

巨大な狼型の魔物が牙を剥いている。

ダリオたちは派手な魔法を次々と放つが、動きは荒く、連携も取れていない。

数字を稼ぐために焦っているのが見え見えだ。


「ユウマ、どうする?」リリィが剣を構える。


「落とさない。

それだけだ」俺は手のひらに意識を落とし、仲間の足元に布を敷く。

マリアの歌が空気を柔らかくし、セリアの魔法が的確に弱点を突く。

リリィの剣は迷いなく走り、ケイルの炎は必要な場所だけを焼く。


魔獣は数分も経たずに倒れた。

派手さはない。

ただ、確実に。

ゆっくりと、でも誰より早く。


ギルドに戻ると、ダリオたちはまだ帰ってきていなかった。

俺たちが討伐証明を提出すると、広間がざわめきに包まれる。


「もう終わったのか?」

「信じられない……」

「支援魔法使いが、最速で……?」

ダリオたちが遅れて戻ってきたとき、ギルドはすでに俺たちを称える空気で満ちていた。

彼の顔は真っ赤で、怒鳴ろうとしたが、誰も耳を貸さない。


「今さら戻れと言われても遅いんだが」俺は静かに告げた。

その言葉は、ギルド全体に響いた。


マリアが笑い、セリアが頷き、リリィは剣を収めて小さく微笑んだ。

ケイルは肩をすくめて、「数字はあとからついてくる」とおどけてみせる。


ギルドの空気は完全に変わっていた。

俺たちはもう、追放された過去の影ではない。

歩きやすい道を、自分たちで敷いている。


そして俺は胸の奥で、静かに誓った。


――落とさない。

ゆっくり、確実に。


読んで下さりありがとうございました!

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Youtubeにて作品公開中!

再生リスト : https://www.youtube.com/playlist?list=PLmiEOdmheYJxDUTEWff8Qck3VJlS95rzJ

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