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46.【火急(fire emergency)】

消火はまだ続いている。

俺は、救急隊員に言った。「中込さんは知り合いなんです。来てみたら、大変なことになっていて、一緒に行っていいですか?」

ダメとも言えないので、救急隊員は警察官に了解を取った。

救急隊員は、無言で中込氏を見下ろしている俺を見て心配でハラハラしていると思ったようだ。


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ここは、『護の国』。

 俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。


 俺には聞こえる。殺してくれ、と。

 どこの次元でも聞こえている。


 跳んで来たのは、火事の現場だった。

 裏口を開け、外に出ると、消防隊員が入るところだった。

「あなた、危ないですよ。」

「見ていられなくて・・・息はあるようです。」

 俺の髪の毛が焼けていないのを怪訝に思ったようだが、消防隊員は救急隊員に、中にいた男性をリレーした。


 消火はまだ続いている。

 俺は、救急隊員に言った。「中込さんは知り合いなんです。来てみたら、大変なことになっていて、一緒に行っていいですか?」

 ダメとも言えないので、救急隊員は警察官に了解を取った。

 救急隊員は、無言で中込氏を見下ろしている俺を見て心配でハラハラしていると思ったようだ。

 その間、実は、俺は中込氏の頭の中を確認した。

 来客予定はあったようだ。

 急遽、予定をキャンセルした、美野氏の『使い』ということにする。


 救急病院。

「火傷は大きくありませんが、一酸化炭素中毒ですね。中込さんのご家族の連絡先は?ああ、スマホは無事のようだ。」

 担当医師は、看護師に指示をしに行った。


「中込さん。美野さんはこれなくなったんですよね。私は美野さんの知り合いですが、中込さんが心配だというので、代理で来ました。木下と言います。」

「木下さん。あなたが助け出してくれたんですか?ありがとう。私は動転してしまい、倒れたようだ。元から呼吸系が弱くてね。」

「倒れる前に、何か異変がありましたか?」

「それは、私の仕事ですけどね。」と言った警察官が、身分証の手帳を出して言った。

「裏口の木戸が・・・おかしいな、と思っていました。その内、煙が充満していて。」

「木下さん、あなたが入った時は?」

「壊れていたかどうかは分からないが、開いていましたね。」

「やっぱり。連続放火殺人および殺人未遂事件になりますね。中込さん、同期の美野さん、高島さんは亡くなりました。同じ頃の時間に。」

「美野さんは、身の危険を感じて、木下さんに訪問をお願いしたんですね。ありがとうございます、木下さん。改めて。」


 俺は、調書を取るために警察署に同行した。天宮警部補は、俺を犯人とは思っていないようだ。犯人が、中込氏だけ助ける訳がないようだから。


 南極ぼけをかまそうかと思ったが、止めにして、近くの公園に行くと、親子三代で、『子供の自転車初乗り』を楽しんでいた。

 父親らしき人物が、俺のシャツが少し焼けているのを見て、尋ねた。

 それで、俺は、火事の一件を話した。


「そうですか。中込さんが災難に。でも、助かって良かった。もう党の中でまともな議員は、3人しかいなかったから。」

「中込さん、美野さん、高島さんですね。」

「明後日の党代表選挙に3人揃って立候補されたので驚きましたが、現在の代表が曹議大臣になってから、、無茶苦茶な政治をしているから、三橋以外の人にと思っていたから、私達は党員じゃないから選挙権はないけど、三橋以外を応援していました。あそこにいるのは父ですが、父は電車の中で隣国人に暴力を振るわれました。警察に訴えたけど、こちらが喧嘩を売ったことにされてしまいました。三橋政権は、日本を隣国に譲るらしい。隣国人の彼を曹議大臣にしたから、いずれは、こうなる運命だったのでしょう。もう、『護の国』は終わりだ。」


 翌日。中込さんは襲われた。

 天宮警部補は、躊躇無く被疑者御手洗悦司を逮捕した。

 政府から、マスコミ各社に箝口令が敷かれた。

 だが、週刊誌記者のいる雑誌社は逞しかった。

 各社、『リーク』された情報を臨時刊行した。

 その翌日。

 党代表選挙で、中込氏が新代表に決まり、曹議大臣になった。


 補助輪を外して自転車に乗れるようになった子供の未来は閉じなかった。

 三橋は、拘置所で自殺した。


 後は、中込氏に任そう。


 さあ、次は、誰の『お座敷』かな?


 ―完―



それは、私の仕事ですけどね。」と言った警察官が、身分証の手帳を出して言った。

「裏口の木戸が・・・おかしいな、と思っていました。その内、煙が充満していて。」

「木下さん、あなたが入った時は?」

「壊れていたかどうかは分からないが、開いていましたね。」


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