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118.【一線を越えた(Crossing the line)】

税調会長とは、税金徴収国民調査委員会会長、ということらしい。

小野田の頭の中を覗くと、税務省に『提言』する『習慣』がある仕組みで、内閣の直下ではない。

本来は、税務大臣の仕事を監視し、指示してきた、『ラスボス』と呼ばれる、ハゲだ。

「姿を現わせ、万華鏡。」いきなり入って来たオンナが俺が隠れている、忍者で言う『隠形術おんぎょうじゅつ』の場所に銃口を向けた。


 

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ここは、『律の国』。

 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。


 俺には聞こえる。殺してくれ、と。

 どこの次元でも聞こえている。


 跳んで来たのは・・・え?どこかの政治家の自宅か?

「小野田、お前を育てたのは俺だ!」

「・・・。」

 黙っているのは、小野田。怒鳴っているのは宮河。新旧税調会長か。

 税調会長とは、税金徴収国民調査委員会会長、ということらしい。

 小野田の頭の中を覗くと、税務省に『提言』する『習慣』がある仕組みで、内閣の直下ではない。

 本来は、税務大臣の仕事を監視し、指示してきた、『ラスボス』と呼ばれる、ハゲだ。

「姿を現わせ、万華鏡。」いきなり入って来たオンナが俺が隠れている、忍者で言う『隠形術おんぎょうじゅつ』の場所に銃口を向けた。

 俺は、その瞬間、2分前にタイムリープした。

 そして、オンナの銃でオンナを撃った。

 銃声が聞こえたからか、小野田と宮河が飛び出てきた。

「応援のSPです。伊賀と言います。今、このオンナが先生達を襲おうと部屋に入る所を取り押さえようとしましたが、銃が暴発しました。すぐに、関係各所に連絡を。」

 俺は、2人がスマホでどこかに電話している間に跳んだ。


 この国の税務管理省。税務管理大臣の私室。

 俺は、敢えて、就任後間もない大臣過多山弥生に、事の次第を話した。

 初めは困惑していたが、すぐに大臣は、宮河と小野田に事件を確認し、言った。

「私が雇った『探偵』が処理してくれたようね、ここにいるからお礼にいらっしゃい。命の恩人よね。」

 1時間後。

 2人は揃ってやってきた。

 俺は、それなりに姿を変えた。

「先ほどは、助けて頂き、ありがとうございました。」

 礼を言ったのは、小野田だけだった。

「宮河さん。あなた、引退した筈よね。これは、なあに?」

 大臣は、PCを操り、音声データを再生した。

「減税なんて、とんでもないことだ。あの雌犬が総理になったからと言って、税務のルールを破って言い訳がないだろう。今まで通り、国民からは税金を搾り取るんだ。雑巾を絞るようにな。ちゃんと協力すれば、『悪いようにはしない。』約束する。小野田、お前を育てたのは俺だ!」

 再生を終了し、過多山大臣は言った。

「小野田君を育てたのは、ご両親よね?岡山の。ねえ、小野田君。」

「おっしゃる通りです、大臣。」

「税調会長は、閣外です。総理は、『身を切る改革』として、委員会解散を決定しました。小野田君は、税務管理省政務官を命じられました。よろしくね。それから、宮河さん。隣国のスパイは追放する方針だそうです。特に、隣国からヒットマンを発注するような人はね。議員辞職すれば、今までの功績による報酬は全部出ます。ボーナスも退職金・年金もね。でも、『タンス預金』はマルサが没収します。そう、『キックバック預金』はね。」

「冗談じゃない。俺を誰だと思っているんだ、過多山。お前こそ追い出してやる!!」

 大臣は、机の中のPCを出し、操作した。


 市内の街頭スクリーン。

 画面が切り替わり、音声や画像が再生された。

『減税なんて、とんでもないことだ。あの雌犬が総理になったからと言って、税務のルールを破って言い訳がないだろう。今まで通り、国民からは税金を搾り取るんだ。雑巾を絞るようにな。ちゃんと協力すれば、『悪いようにはしない。』約束する。小野田、お前を育てたのは俺だ!俺を誰だと思っているんだ、過多山。お前こそ追い出してやる!!』


 人々が、スクリーンを見上げて聞き入っている。

 SNSで、この様子が拡散された。


 その頃、俺は、ホテルの中に『跳ばされて』いた。

 裸で待っていたのは、局次長・・・いや、不思議な空間のハンバーガーショップのオンナ店員だった。

「未来の私は局次長になって、万華鏡は部下になっているんですってね。」

「誰から・・・というか、アンタは誰?」

 局次長は、変貌した。本来の姿に。

「あの空間から出たのは、あの瞬間じゃない。お前と私は結ばれた。そして、記憶を消しておいた。長く修行して、お前のサポートチームの長として、跳んだ。オンナは見た目ではない。さあ、中身に食われろ。」


 俺は、はっきりと目覚めたまま、『褥』を共にした。


 そして、梅子は消えた。

 気が付くと、次の『現場』に跳んでいた。


 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 今度は、どこだ?


 ―完―


俺は、その瞬間、2分前にタイムリープした。

そして、オンナの銃でオンナを撃った。

銃声が聞こえたからか、小野田と宮河が飛び出てきた。

「応援のSPです。伊賀と言います。今、このオンナが先生達を襲おうと部屋に入る所を取り押さえようとしましたが、銃が暴発しました。すぐに、関係各所に連絡を。」

俺は、2人がスマホでどこかに電話している間に跳んだ。


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