39、光る木の治療と謎の種
「クルクルッ」
「あれ?こないだのリス?」
「クルクルクルッ」
「こんにちは。またなんかいる?」
さくらんぼを取り出してみるが、なにか欲しかった訳では無いようだ。
「クルルッ」
タタタタッ
「あれ?また着いて来いってことかな?」
トコトコとついて行く。また迷わないように木に印をつけながらだ。
また誰か怪我したのかなー?と考えながら歩くが歩けど歩けど目的地にはまだ着かない。
随分遠い、もう30分は歩いただろうか?
リスの目的の場所にはまだつかないようだ。
後ろを振り向きながらさらに進んでいく。
向かっていた方角から左に反れて1時間程進んだ先の、うっすら発光する大きな木の前で、リスは止まった。
「クルクルッ」
「大きな木……。なんか光ってる……?」
「クルルルルッ」
不思議な木だなぁ……と、木を眺めていると、リスが目線の高さにある枝に上り、葉を揺らす。
「何?……葉っぱ?」
「クルルルルッ」
「んー、言われてみれば、少し枯れかかってる葉があるね」
「クルクルッ」
「この木を治して欲しくて連れてきたの?」
「クルルルルッ」
「……木に回復魔法って効果あるのかな?とりあえず使ってみるか。……ヒール」
木に対して使っていいのか分からない為、とりあえず初級のヒールをかけてみる。
パァーッ
「おお?」
うっすら発光していた光が少し強くなる。
これは、回復魔法かけても大丈夫ってことかな?
「アキュレイトヒール」
パァーッ
「どぉかな?」
「クルクルッ」
りすに向かって話しかけるが、 クルクルとしか聞こえないのでどうなのか分からない。
「んー……あと使える回復魔術はアンチドートとスタミナヒールだけなんだけど……」
「アンチドート」
これで枯れた原因を取り除けたらいいんだけど……原因不明でも解毒できるのかな?
パァーッ
光は最初に比べ徐々に明るくなってきた。
「あとこれだけしか使えないんだけど……スタミナヒール」
ピカーーーーッ
「わ!」
「クルックルッ」
すごい光を放ったのが収まってくると、枯れていた葉がキラキラと黄金色に輝きどんどん開いていく。
「わぁ……すごい……綺麗ー」
最初に見た時に比べ、葉がフサフサに生い茂っていた。
「どの魔術が効果あったのかわかんないけど、回復したみたいでよかったよ!」
「クルクルッ」
「ん?くれるの?」
リスは大きな種を3つ地面に置き、どうぞとでも言うように、こちらに押し出してくる。
拳ほどもある大きな種だ。
「ありがとう。種かな?植えてみるね」
リスにそぉっと触ると、嫌がる様子もなく触らせてくれた。
「わぁふわふわ。可愛い」
リスの毛は柔らかくとてもふわふわで温かかった。
リスを撫でていると上からキラキラと光る葉が5枚手元に落ちてきた。
「これは、くれるってことかな?ありがとう」
リスのふわふわの毛を堪能したあと、種と葉を仕舞い、バイバイと笑顔で手を振り、元の道の方に戻っていく。
リスがくれた種は育てたら何が生えてくるんだろ?
今日帰ったら植えてみよう。
木に付けた目印を足早に辿って元いた場所を目指すのだった。
森を進み始めて21日目、今日は昨日リスに貰った種を植えてみようと思う。
「どこに植えようかな?」
「何の種でしょうか?」
「何かはわかんないけど、結構大きい種だよね。」
「もし、木に成長するなら広い場所の方が良さそうですね。種がかなり大きいですし……」
「あ、そうだよね!でも、川の向こう側は魔法の練習するのに使いたいからこっち側で広いとこ……」
「薬草畑の横はどうですか?」
「うん!じゃぁ1つはそこで!あと2つは……」
「薬草畑の横から家の横、川の側と並べて植えたらどうでしょう?間隔をしっかり取っておけば大きくなっても大丈夫なのでは?」
「そうだね。そうしよー!」
種のサイズが拳程と、かなり大きいので、大きく成長するかもしれない。大きくなっても大丈夫なようにしっかり距離を離して植えることにした。
植える場所を決め、地面をザクザクと耕していく。
リオの槍は武器として使うのと同じくらいスコップ替わりに使われている。
扱いが雑すぎると怒られそうな扱いである。
サァーーーーーッ
種を植え終えたので、水をかけて完了だ。
大きな木だったら、木の下にベンチとか置いてのんびりするのも良さそうだなー。などと考えているとクレイが質問をしてくる。
「光る木から落ちてきた葉は何の葉なのでしょう?」
「それが、このアイテムボックス、名前の表示させたかったら名前は登録しないといけなくて、入れたら自動で表示されるんじゃないからわかんないんだよね……。中身を知ろうとすると写真……はわかんないか、えっと映像?みたいに思い浮かぶよ。私も鑑定スキルが欲しいなー」
「そうなのですね。またゼンかサンに会った時に聞いてみるしかありませんね」
「うん……」
この後、お昼まではゆっくりして、午後からは先に進んで行った。
リスA:大変だ!大変だ!
リスB:どうしたんだ?
リスA:守りの木がー!
リスB:何?!守りの木がどうしたんだ??
リスA:葉が萎れてきてるんだ!
リスB:なんだと?!それは大変じゃねぇか!
リスA:うう、どうしたら……
リスB:あの、こないだの生き物、まだ森の中にいるんじゃねぇか?
リスA:こないだの生き物?
リスB:仲間が倒れたのを治してくれて、皆に美味いもん配ってた、あの見たこともなかった生き物だよ!
リスA:あー!あいつか!!皆に言ってあの生き物を探すぞ!!
リスB:おうよ!
リスA:いたー!!おーい!助けてくれー!守りの木が大変なんだー!
な?その美味いもんは……ほ、欲しい!欲しいが……今はそれどころじゃねぇんだよ!早く着いてきてくれ!
早く早く!ううーもっと早く歩けねぇのか?
こっちだ!こっち!
リスA:はぁ、はぁ、なんとか連れてきたぜ!
リスA:おい!何呑気に眺めてんだ!これを見ろ!葉がこんなになっちまってんだ!何とかしてくれ!こないだ俺らの仲間をあんなに直ぐに回復させれた腕を見込んで連れてきたんだ!頼むぜー!
リスA:ふぉー!!!凄い……守りの木が……前より葉がふっさふさに……さすが、俺が見込んだだけの事はあるな!
リスB:お礼はコレでもいいだろうか?
リスA:おお!それは!それならお礼としちゃ十分だろう!
リスA:ふぅ、お礼も渡せたし、守りの木も治ったし良かったぜ!
ん?なんだ?わ、な、ちょ、あちこちグリグリするんじゃねぇ!くすぐったいぞ!わ、ちょ、あれ……はうん……なんだ……だんだん……気持ちよく……(トローン
リスA:はっ!……あの生き物……中々やりよるな……
読んで下さりありがとうございます。




