第四話 水酸化カルシウムの作り方
水酸化カルシウムの作り方
①砂浜・海岸で貝殻を拾ってくる。できれば白い貝殻がいいけど、量が欲しい場合は岩ガキの殻が手っ取り早い。鳥の卵の殻でもいいけど、集めるのが大変そう。ダチョウの卵のような大きなものならたくさん作れる。もちろん石灰石でもいい。
集めた貝殻は真水でよく洗い、塩と砂を洗い流す。
木炭を用意して筒型のかまど、七輪の大きな感じの物で(七輪でもいいけど)火をおこし、空気を送り加熱を続ける。通常だと七輪の温度は600℃を超えたあたりで安定するが、空気を送る事によって 場合によっては1000℃まで上昇する。貝殻や卵の殻の主成分は炭酸カルシウムで、これを824℃以上で加熱することによって二酸化炭素が分離して酸化カルシウムになる。焼きあがった貝殻はカスカスになっていて、なってなければ温度が低い。焼きあがったカスカスの貝殻・酸化カルシウムを水の入ったツボに入れる。すると水と反応して発熱しながら水酸化カルシウムとなって底に沈む。これを取り出して粉末とする。乾燥させる場合は火で乾かしたりせずに天日に干す。水酸化カルシウムは長く空気中に放置すると空気中の二酸化炭素と結びついて徐々に炭酸カルシウムに戻る。二酸化炭素の出てる火であぶると質が落ちる。小学校で石灰水に息を吹き込んで濁る実験したの覚えてますか。あれが石灰水。水酸化カルシウムの溶けた水、で息を入れると炭酸カルシウムになって水に溶けていられなくなって析出して出てくる。炭酸カルシウムはほとんど水に溶けません。
現代
ホームセンターや100均に牡蠣殻石灰・消石灰として水酸化カルシウム売ってますね。一応劇物指定はされてませんが、やっぱり強いアルカリなので目に入ったりすると怖いです。昔は小学校の線引きに使われていたけど最近は安全策として安全な炭酸カルシウムに変わったとかなんとか。家畜の疫病の防止にも水酸化カルシウムが使われます。ウイルスを殺すんですね。